昨年の8月、ちょうど1年前になる。まだ、セミリタイアする前である。(1年がたつのが早い)
当時、メインバンクの行員から、私たちの会社(従業員は妻のみだが・・・)に対して、「今後、約1億円までなら融資できますよ」と言われた。(驚)
そこで、ある街の大型RCマンション(24室)の物件について検討していた。その販売価格は、なんと1億円
その物件は、数年前に相続がらみで、地元の不動産業者が購入した(業者が購入した価格はおそらく7000万円)ものである。(しかし、相手の弱みをつけこんで買いたたくとは、あっぱれ)
交渉の中で、「1億円の値段は外壁屋根防水工事込みの為、その工事代金500万円を差し引いて、9500万円までなら値下げする」と売り主である不動産業者の社長は言ってきた。
しかし、私も色々とそろばん勘定して、「9100万円までならば購入する」と迫ったが、売り主の不動産業者社長が納得せず、交渉は物別れに終わった
。
この時の交渉で私は大きな失敗をしていた。
それは、この物件について、メインバンクに相談をかけ、「諸経費を入れた1億円(オーバーローン)での購入がOKである」との結果を得ていた。
なんと、私は、相手の不動産業者社長にそのことを言ってしまったのである。(ガーン)
社長は、その話をしたら、目がキラッと光った。
『あんなに、審査に厳しい銀行で1億円の融資が下りるのか、超優良物件であることに間違いない、もっと高く売りつけよう」と当然考えたのだろう。
そして・・・
時が経って、1年後の今月の8月。
そのメインバンクの融資担当から「@@さん(私)の会社は、約3000万円程度の物件なら・・・。」と言われた。
なんと、約1年で1億円から3000万円と、約1/3以下になってしまった。(泣)
この1年間で、不動産がらみだけでも、スルガ銀行によるかぼちゃの馬車問題、建築基準法に適合しないアパート建築をした業者、サブリース問題等、多くの不祥事があった。
そのため、不動産投資に向けた風向きは決して順風(フォローの風)ではない。
『10年一昔』といったことは、とっくの昔、今は、1日単位で世界が動いている。
しかし、めげずに、時代の波を受け止め、しなやかに前を向いて良い物件をより安く購入できるよう、目を光らせていきたい
1年経った現在も、その物件は売りに出ている。機会があったら、その不動産会社の社長に「もう、今の状況では、あの物件に手が出せません、銀行の融資が下りませんから」と話してみたい。