飛行機が韓国へ着陸した瞬間。

 

長く準備してきたワーキングホリデーが、ようやく始まったのだと実感しました。

 

入国審査を終え、預けたスーツケースも無事に受け取ります。

 

あとは空港から予約した宿所へ向かうだけ。

 

宿所までの経路は事前に調べていました。

 

空港鉄道に乗り、途中で地下鉄へ乗り換える予定です。

 

ただ、到着時刻は夜。

 

のんびりしていると、利用できる交通手段が少なくなるかもしれません。

 

私は急いで到着ロビーへ出ました。

 

韓国到着初日に仁川空港で通信できないスマートフォンを確認するワーホリ参加者

到着ロビーで、スマートフォンが止まった

日本で準備した通信設定を有効にします。

 

ところが、画面の表示が変わりません。

 

地図を開いても読み込み中のまま。

 

宿所へ連絡するためのメッセージも送れませんでした。

 

設定を一度切り、再び接続。

 

それでもインターネットにはつながりません。

 

空港の案内表示を見ると、予定していた交通機関の時間が少しずつ迫っています。

 

宿所の正確な場所は、地図アプリの中。

 

管理人の連絡先も、オンラインの予約画面に保存したままです。

 

重いスーツケースを横に置き、私は動けなくなりました。

 

韓国生活の初日、最初に必要だったのは銀行口座でも長期の携帯契約でもありませんでした。

 

▼空港到着から宿所へ入るまでに確認したい順番はこちら

 

 

 

※入国手続き、電子入国申告、空港からの交通手段などは変更される場合があります。出発前に韓国法務部、空港、各交通機関の公式案内を確認してください。

休日の漢南洞。

 

人気のカフェやショップが集まる通りは、歩く人でいっぱいでした。

 

入りたい店の前には長い列。

 

写真を撮ろうとしても、すぐに誰かが画面へ入ってきます。

 

漢南洞らしい賑やかさも楽しいけれど、今日はもう少し静かに過ごしたい。

 

そう思い、いつものメインストリートを離れました。

 

漢江鎮駅の北側へ進み、大きな道路を渡ります。

 

すると、さっきまでの人混みが嘘のように消えていきました。

 

住宅の間に、小さなショップやカフェらしき建物が点在しています。

 

地図を見なければ、そのまま通り過ぎてしまいそうな場所ばかりです。

 

しばらく歩くと、どこからか今まで嗅いだことのない香りが漂ってきました。

 

北漢南の静かな路地で隠れたフレグランスショップを見つける女性

開けるか迷った、名前のないような扉

香りをたどると、一軒の店の前に着きました。

 

外には目立つ商品も、大きな看板もありません。

 

本当に入ってよい場所なのか迷い、扉の前で立ち止まりました。

 

そのとき、中からこちらを見つめる小さな姿に気づきます。

 

続いてスタッフが扉を開けると、静かな路地とはまったく違う空気が流れてきました。

 

香りだけでなく、その空間に置かれていたものにも思わず目を奪われます。

 

ここを起点に、地図だけでは見つけにくい北漢南の一日が始まりました。

 

▼扉の先にあった店と北漢南の隠れたスポットはこちら

 

 

韓国へ移住してからの一年間。

 

新しい生活に慣れることを優先し、自分の美容はすっかり後回しになっていました。

 

ある朝、いつものように鏡を見たときです。

 

眉間に力を入れていないのに、以前は気にならなかった線が残っています。

 

顎にも、見覚えのあるシワが戻っていました。

 

「これは、そろそろ何とかしたい……」

 

日本では定期的に受けていたボトックス。

 

せっかく韓国に住んでいるのだから、今回は韓国のクリニックを探すことにしました。

 

美容アプリを開き、「江南駅」「ボトックス」と入力します。

 

すると、想像を超える数のクリニックが表示されました。

 

価格だけなら驚くほど安いところもあります。

 

一方で、同じ施術とは思えないほど料金の高い病院もありました。

 

韓国の美容アプリで江南のボトックスクリニックを比較する日本人女性

同じクリニックなのに、口コミが正反対

一つ目の口コミには「安くて早かった」と書かれています。

 

しかし、次の口コミには「診察時間が短くて不安だった」という言葉。

 

別のクリニックは丁寧だと評判ですが、希望していない施術まで勧められたという投稿も見つけました。

 

自分の顔に注射する以上、料金だけでは決められません。

 

検索を続けるうちに、スマートフォンが熱くなるほど時間が過ぎていました。

 

候補を三つまで絞り、もう一度口コミを比較します。

 

安さを選ぶか。

 

華やかなサービスを選ぶか。

 

それとも、別の基準で決めるべきなのか。

 

そのとき、三つ目のクリニックに関する、ある口コミが目に入りました。

 

その短い一文が、迷い続けていた私の決め手になったのです。

 

▼私が選んだクリニックと決定打になった口コミはこちら

 

 

 

※美容医療には効果や痛み、副作用などの個人差があります。施術前に医療機関で十分な説明を受け、ご自身の状態に合わせて判断してください。

韓国ワーホリへの出発前夜。

 

床には、開いたままのスーツケースと荷物が並んでいました。

 

服。

化粧品。

充電器。

日本から持っていきたい食品。

 

忘れ物がないように、作成したリストへ一つずつチェックを入れていきます。

 

パスポートと航空券は手持ちのバッグへ。

 

保険や住居に関する書類は、まとめてファイルに入れました。

 

ところが、すべて機内へ持ち込もうとするとバッグがいっぱいです。

 

「韓国に着いてから使うものだから、スーツケースでいいかな」

 

私は書類の入ったファイルを、預ける予定の荷物へ移しました。

 

これで準備完了。

 

そう思ってスーツケースを閉じました。

 

韓国ワーホリ出発前にスーツケースと重要書類を確認する日本人女性

預け荷物に入れたままで大丈夫?

翌日、空港のチェックインカウンターへ向かう途中でした。

 

スマートフォンで出発前の確認事項を見ていると、ある言葉が目に入りました。

 

「韓国到着セット」

 

到着してから宿所へ入るまでに必要なものは、すぐ取り出せる状態にしておく。

 

その説明を読んだ瞬間、昨夜スーツケースへ移したファイルを思い出しました。

 

もし到着後、預け荷物を受け取る前に確認が必要になったら。

 

もし荷物の到着が遅れたら。

 

書類だけではありません。

 

通信、決済、薬、韓国語で書かれた宿所の住所。

 

私は本当に、このまま空港へ向かえる状態なのでしょうか。

 

▼出発直前に確認したい韓国ワーホリの持ち物はこちら

 

 

 

※ビザ条件や医薬品の持込み規定などは変更される場合があります。出発前に大使館、税関、食品医薬品安全処などの公式案内も確認してください。

韓国での生活にも少し慣れ、そろそろアルバイトを探そうと思った日のことです。

 

気になる求人を見つけ、募集内容を何度も確認しました。

 

勤務時間も場所も悪くない。

 

日本人のお客さんが多い店なので、日本語も活かせそうです。

 

「ここに応募してみたい」

 

そう思ったものの、応募には韓国語の履歴書が必要でした。

 

日本で使っていた履歴書を翻訳すればよいのか。

 

写真はどんなものを使うのか。

 

名前や住所は、韓国語と英語のどちらで書くのか。

 

調べるほど分からないことが増えていきます。

 

ようやく韓国式の履歴書を作れる画面を見つけ、スマートフォンから入力を始めました。

 

スマートフォンで韓国式オンライン履歴書の入力画面を確認する日本人留学生

日本の履歴書とは違う画面

氏名と生年月日を入力し、次の項目へ進みます。

 

ここまでは問題ありません。

 

ところが、続いて表示された欄を見て、指が止まりました。

 

採用担当者が特に確認するという、外国人にとって重要な情報。

 

適当に入力すると、応募後に問題になる可能性もあります。

 

手元にある書類を開きましたが、どの内容をどこまで記載すればよいのか判断できません。

 

さらに下へ進むと、自己紹介を書くための大きな空欄も現れました。

 

韓国語で何を書けば、採用担当者にきちんと伝わるのでしょうか。

 

応募したい店の募集が終わる前に、私はこの履歴書を完成させられるのでしょうか。

 

▼韓国式履歴書の入力方法と無料作成ツールはこちら

 

 

韓国での留学生活に慣れ、そろそろアルバイトを始めたいと思っていました。

 

生活費の足しにしたい。

 

韓国語を使う機会も増やしたい。

 

そう考えて求人を探していると、通学途中にあるカフェの募集を見つけました。

 

勤務時間も、学校の授業と重ならない。

 

外国人も応募できると書かれています。

 

準備した履歴書を送り、数日後に面接を受けました。

 

緊張しながら質問に答えましたが、店長の反応は悪くありません。

 

そして面接の最後、待っていた言葉を聞くことができました。

 

「一緒に働いてみましょう」

 

韓国で初めてのアルバイトが決まった。

 

うれしくなった私は、すぐに「ありがとうございます」と答えました。

 

韓国のアルバイト採用後に自分のビザと就労条件を確認する外国人留学生

 

「来週から働けますか?」

 

店長がカレンダーを見ながら尋ねました。

 

「来週から働けますか?」

 

私は「はい」と答えかけました。

 

しかし、その瞬間、友達から以前聞いた言葉を思い出します。

 

外国人留学生は、アルバイトを始める前に確認しなければならないことがある。

 

私のビザで働く場合も、何か手続きが必要なのでしょうか。

 

韓国へ留学しているのだから、アルバイトも自由にできる。

 

私は何となく、そう思い込んでいました。

 

店長は勤務開始日の返事を待っています。

 

けれど、自分のビザにどんな条件があるのか説明できません。

 

許可を受ける前に働き始めたらどうなるのか。

 

勤務時間にも上限があるのか。

 

アルバイト先が変わった場合はどうなるのか。

 

採用された喜びの直後、私は「すぐ働ける」と答えてよいのか分からなくなりました。

 

▼働き始める前に確認すべき、ビザ別の条件と申請手順はこちら

 

 

 

※就労条件や申請方法は、ビザの種類・在籍課程・韓国語能力などによって異なり、変更される場合があります。勤務開始前にHiKorea、学校、管轄の出入国・外国人庁で最新条件を確認してください。

H-1ビザで韓国へ行く日が近づき、次に始めたのが家探しでした。

 

毎日暮らす場所だから、できるだけ日本にいる間に決めておきたい。

 

そう思い、韓国の不動産サイトで部屋を検索しました。

 

駅から近い。

 

室内もきれい。

 

家具や家電もそろっている。

 

しかも、予算に収まりそうなワンルーム。

 

掲載されている写真を見る限り、大きな問題はなさそうでした。

 

私は翻訳アプリを使い、外国人でも契約できるか問い合わせました。

 

しばらくすると、貸主から返事が届きます。

 

希望する入居日も伝わり、話は驚くほど順調に進みました。

 

まだ韓国へ行っていないため、実際の部屋を見ることはできません。

 

それでも、この物件を逃したくない気持ちが強くなっていました。

 

韓国のワンルーム情報と家主から届いた契約メッセージを確認する日本人女性

契約を急かすメッセージ

その日の夜、貸主から新しいメッセージが届きました。

 

ほかにも契約を希望している人がいる。

 

部屋を確保したければ、先にお金を送ってほしい。

 

続けて、振込先の口座番号が送られてきました。

 

急がなければ、理想に近い部屋を誰かに取られてしまうかもしれない。

 

私は送金画面を開き、教えられた金額を入力しました。

 

あとは、振込ボタンを押すだけ。

 

しかしその直前、まだ確認していないことがあるのに気づきました。

 

相手から届いた写真と口座番号だけで、本当に契約を進めてもよいのでしょうか。

 

画面に置いた指を離し、私は最初からメッセージを読み返しました。

 

▼韓国で部屋を契約する前に確認すべきことはこちら

 

 

 

※住居費や契約条件、申告制度は変更される場合があります。契約時には物件所在地を管轄する行政機関、仲介業者、公式案内で最新条件を確認してください。

韓国留学を考え始めてから、写真を見るたびに気になっていた大学があります。

 

まるでヨーロッパを思わせる建物。

 

大きな噴水。

 

コンサートやイベントの会場としても知られる、存在感のある施設。

 

その景色を自分の目で確かめたくて、慶熙大学のソウルキャンパスを訪れました。

 

最寄りの回基駅を出て、地図を確認。

 

大学までは歩いて行けそうです。

 

学生街の店を眺めながら進み、しばらくして正門へ到着しました。

 

「思ったより歩いたけど、ここからなら大丈夫」

 

キャンパスの中へ入り、次の目的地を検索します。

 

ところが、地図に表示された場所は、正門のすぐ近くではありませんでした。

 

回基駅から慶熙大学ソウルキャンパスへ向かう日本人留学生

正門に着いても、目的地はまだ先だった

視線を上げると、キャンパスの奥へ向かう道が続いています。

 

目指していた建物は、その先。

 

平坦な道だけではなさそうでした。

 

周囲の学生たちは迷う様子もなく、次々とキャンパスの奥へ移動していきます。

 

歩いて向かう人もいれば、別の移動手段を選ぶ人もいました。

 

私はスマートフォンに表示された残り時間と、目の前の道を交互に確認します。

 

駅から正門まで来れば終わりだと思っていたのに。

 

ここからさらに歩くべきなのか。

 

それとも、学生たちだけが知っている別の行き方があるのか。

 

そのとき、正門へ向かってきた小さな車両を見て、私は足を止めました。

 

もし先に知っていたら、駅を出た瞬間から違う選択をしていたかもしれません。

 

▼慶熙大学へ通う前に知りたいアクセスとキャンパスの続きはこちら

 

 

SNSでよく見かける、画面をいくつかに分けた短い日常動画。

 

同じ時間に友達が何をしていたのか、ほんの数秒ずつ映し出される映像がおしゃれで、ずっと気になっていました。

 

「私たちも作ってみない?」

 

そう友達に話すと、反応は予想以上。

 

みんな乗り気になり、私を含めた5人で「Set Log」を始めることになりました。

 

これなら特別な編集をしなくても、友達との一日を残せるらしい。

 

新しいグループを作り、参加に必要な設定も完了。

 

あとは、それぞれが短い動画を投稿するだけです。

 

最初の時間になり、私はさっそく自分の日常を撮影しました。

 

次の時間にも投稿。

 

今度は誰の動画が上がっているだろう。

 

少し期待しながら画面を更新しました。

 

友達と始めたSet Logの投稿画面をスマートフォンで確認する女性

翌朝、アプリを開いてみると

表示されていたのは、私が投稿した動画だけでした。

 

友達の欄は、きれいに空白のまま。

 

「始めようって言ったのは、みんなだったよね……?」

 

グループメッセージを送ってみても、すぐに投稿が増える気配はありません。

 

毎日アプリを開いて撮影するのは、想像していたより面倒だったのかもしれない。

 

このまま私一人の日記になってしまうのでは。

 

そう思い始めた頃、一人の友達がようやく短い動画を投稿しました。

 

すると、その直後。

 

それまで静かだった画面に、立て続けに通知が届き始めたのです。

 

昨日まで誰も動かなかったグループに、いったい何が起きたのでしょうか。

 

▼友達5人で実際に使って分かったSet Logの続きはこちら

 

 

韓国H-1ビザの発給を確認した日。

 

長く続いた準備が、ようやく終わったように感じました。

 

これで韓国へ行ける。

 

航空券を検索しながら、渡韓後の予定も少しずつ決めていきました。

 

ただ、日本に残していくものがまだあります。

 

持っていけなかった荷物。

済ませておきたい手続き。

どうしても参加したい予定。

 

そこで私は、まず韓国へ入国し、数日後に一度だけ日本へ戻る計画を立てました。

 

すぐに韓国へ戻るのだから、大きな問題はないはず。

 

そう思い、カレンダーに韓国行きと一時帰国の日付を書き込みました。

 

韓国H-1ビザの発給確認書と渡韓後の予定表を見比べる日本人女性

発給確認書にあった、気になる一語

念のためビザの発給確認書を開き、記載内容を一つずつ確認していたときです。

名前。

 

旅券番号。

滞在資格。

 

その下にある項目を見た瞬間、指が止まりました。

 

そこには、私が予定を立てるときに意識していなかった言葉が記載されていました。

 

「Single……?」

 

意味を調べようとして、もう一度カレンダーを見ます。

 

韓国へ入る日。

日本へ戻る日。

そして、再び韓国へ向かう日。

 

三つの日付を見比べた途端、さっきまで問題ないと思っていた計画が急に不安になりました。

 

このまま最初の航空券を予約して、本当に大丈夫なのでしょうか。

 

▼H-1ビザ発給後、航空券を取る前に確認したい条件はこちら

 

 

 

※ビザの条件や手続きは変更される場合があります。申請・渡航前に管轄の韓国大使館・総領事館などの公式案内も必ず確認してください。