いつかのスーパームーンある夜、月がとても綺麗だった。どうやらその日は、スーパームーンが観られる特別な夜だったようだ。都会の夜空には、月がよく似合う。艶をまとった月光は、この街を、この瞬間全てを閉じ込めて、どこか遠い異世界へといざなう。気付く者だけがその扉を開け、外側の世界を見ることができる。「ねぇ、知ってた?月ってね、人の命を吸って満ちていくんだって…」