漫画哲学・98 | ヌース出版のブログ

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『ロゴスドン』Webの連載「漫画哲学」を更新しました。

 

第98回

『たそがれたかこ』

 
 歳をひとつとるのが、年々早くなっていると感じる。人生という坂道を下るのに、加速度がますばかりだ。考え方とか性格は昔と変わらないのに、歳だけとってしまう。そして、ものの分別がつく大人として、小さい事に悩んだり迷ったり、深く考えたりすることは段々しなくなる。でもふと、立ち止まりたくなる時はないだろうか。本当は、昔から悩んでいたことが、今でも胸の中でくすぶっているのではないか。
 この漫画の主人公は、片岡たかこという45歳のバツイチ女性。耳の遠い、ボケかけた母親と同居している。元夫との間に中学生の娘がいるが、拒食症で不登校だ。たかこは毎日食堂でサラダ等を作るパートに出て、家に帰ってからは母の世話をしている。幼い頃から人付き合いが苦手で、友達もできなかったが、今でもパート先で同僚と馴染めない。家でも職場でも気が抜けない。ストレスからか、母に暴言を吐き、後で自己嫌悪に陥ってしまうこともある。そんな時は、隅田川のほとりで一人酒を飲む。今更、何かが変わることもないだろう。しかし、出会いは突然やってくる。

 

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