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能盛久

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テレビメディアなどが能を紹介すると必ず幽玄とか夢幻の世界と言います。あるいはフォギーやソフトフィルター越しに眺める王朝文学などのイメージ。それは間違いではないけど、他の演出主題も能にはあって、それが今夜の『盛久』でした。捕虜になって生きながらえる、そういうメンタルな存在って近代以降は否定されがちです。しかし、真実の価値を模索出来るのは生きる事にある、と思ったりします。

能が終わって帰り路

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今の表参道はデパートのショールームや化粧品売場に似てるなって思います。写メの場所は、以前はバレエ教室の古い建物あって不思議な異国情緒を出していました所。また原宿に向かう坂は同準会アパートが軒を連ねていて、昭和モダンの風情がありました。あの名作ドラマ『探偵物語』の最終回で松田優作が傘を捨てて去って行くシーンなんか、印象深いです。

盛久

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今夜は久しぶりに表参道まで能を見に行きます。番組は『盛久』。今回は能面を用いずに演じる能で、古典劇としては演劇要素が強く中世的価値感が色濃いです。
源平合戦で、捕虜になった平家方の武士が抱く逡巡や生への執着などが描かれた異色の心理劇なんですが、概して人気のある番組ではないのが残念です。
もっと様々な能がある事、古典芸能は花鳥風月ばかりが主題ではない、と知って貰えたら、より面白いんですけどねぇ。