フォトネーション

伝え聞く話では、京都の祇園や東京の佃島界隈など、ひいては街中のスナップ撮影も禁止区域があるとか。様々な要因があるとは思いますが、単純に下される問題ではなさそうです。デジカメ、フィルム、写メを含めると一日に日本人が撮影する映像枚数って世界一だろうな、って想像しています。

遠い場所の出来事

月刊太陽 １９７２年６月号『祇園』は芸妓さんたちの特集記事で撮影は石元泰博。子供時代の私には「舞妓さんって、何だか怖そうな女の人たちだ…」と、遠い場所で展開する人間模様を想像して、言いしれない重みを感じた記憶があります。今、改めて眺めても「やはり、怖い…」目眩がします。それは厳しい世界を渡る女性が持つ眼差し、その凄みを写真家が見逃さなかった、という証明に尽きると思います。そして現在、当時の「祇園」を知るうえでは貴重な写真群です。

猿だったはずだ

家の近くにあった屋敷森が、また一つ消えました。緑を大切に…など言葉は先行しますが、実際に木々に囲まれると落ち葉は散る、日陰は増える、と生活の上では面倒が増えて切られてしまう。都市生活で落ち葉のトラブルは実に多いと聞きます。太古、人間は森から出た猿の一種だったそうですが、すっかり木々の恩を忘れたようです。