検査の日までに医師から充分に射精をしてくるよう言われたでしたが、なかなかそんな暇もなく時は過ぎました。


結局のところ、2~3回程度、自力だったり介助したりで出しました。



検査当日。



自力でトイレで出してもらいました。


夫がトイレにこもっているその間、子供たちがトイレに近付かないよう、アニメのDVDを付け、部屋から出ていかないよう見張り、ピリピリと事が終わるのをまちます。


30分以上経ち、憔悴した表情の夫が気まずそうにこそこそと出てきました。



私「お疲れ様です・・・」

夫「ふふ・・・」


トイレから出てきた夫は、今までに見たことないくらいやつれ、老け込んでいました。


私「シャーレに出すの難しかったんじゃない?」


夫のあまりの生気の無さに心配になりつつも、好奇心が押さえられなかった私は質問しました。


夫「うん。シャーレに出すことを考えながら、別にしたくもないタイミングで、子供らの声は聞こえるし、奥さんもいるのに、酷いね。まったく」


ああ、やっぱりと思いつつ、

溢さなくて良かったねなんて返しつつ、

大変な事を夫にさせてしまったという気持ちが、どんよりと押し寄せます。


私「不妊治療に協力的でないご主人の話とか聞くとさ、今までは奥さんがひたすら痛くて恥ずかしい思いをしてるんだから、痛い訳じゃなし精子くらいピャッと出せよくらいに思ってたけどさ」


夫「ね」


私「なんか、すいませんだわ。デリケートな問題だから話題とかにしたことなくて、何かで見たり読んだりして勝手に思ってただけだけど。本当に。大変な事だわ」


夫「うん。勉強になった・・・」


私「ね」





私「じゃ、ぼちぼち病院に行くか」

夫「うん・・・」