コードの輪をひっかけるにちょうどいい高さの太い釘を小屋の中に見つけ
 
小屋にあるイスにあがって
 
「仕方なかったんだ、やってみたけれども、金の問題は医者になるには…」
「医者になれないとしたら生きる意義はないのだから、これでいいんだ」
「もう苦しみは終わりにしていいでしょう」
 
そんなことを思いながら
輪に首を入れようとした瞬間
 
 
小屋に母がきて
イスから引っ張り降ろされ抱き締められた
 
「どうにもならないでしょう?生きていても」
そうひたすら私は叫んだけれど
 
 
私は母に抱き締められたくてそうした?
わからない。
 
見つからない小屋で遂行しようとした。
たまたま仕事休みの母は、居間でテレビを見ていて、私は音もなく勝手口から小屋へ行って人生を振り返った。
 
 
「死にたい」だの自殺予告をよく書く奴だとは思われているのだろう。
実行に移そうとイスに上がったのは今日だった。
 
 
見つけた母は泣いていた。
もう少し、悪あがきで生きたいと思えた。