米国のゴジラはハープーンの数発で止めを刺されたが、日本のゴジラはほとんど不死身ではある。どうしてそうなのかと言えばそうしておかないと話がすぐに終わってしまうから。「ゴジラが相模湾に出現しましたが、出動した自衛隊によって殺処分されました」では話が続かず何とも面白くもなんともない。
また長射程兵器を大量に有する現在の自衛隊がどうして肉薄攻撃をしてはゴジラに返り討ちにされるかと言うと「そうでないと絵にならないからだ」そうだ。でも今全長100メートルくらいのゴジラが出現しても間違いなく自衛隊に殺処分されるだろう。現代兵器の破壊力と言うのは恐るべきものではある。
そうして簡単に殺処分されたら話にならないかと言うとそんなこともない。そんな話があったような気がする。大怪獣が出現したが、その怪獣は現代の最新兵器で殺処分された。しかしその死骸の処理がとんでもないことだった。実際に死んだクジラが海岸に打ち上げられて腐敗ガスがたまって爆発して大きな被害を被ったなんてことがけっこうあるそうだ。大阪湾に出現して死んだマッコウクジラも腐敗が進まないうちに沖に曳かれて行って海没処分にされた。人間もそうだが、腐敗した遺体ほど始末に悪いものはない。
身長100メートルとか150メートル、体重3万トンとか5万トンのゴジラが死んで腐敗を始めたらその処理はとんでもないことになる。腐敗の極に達して腐敗ガスが爆発すると周囲に腐敗した肉片や腐敗汁が所かまわず飛び散ることになる。そこには未知の細菌などがいるかも知れないし、それが元で感染症が流行するかもしれない。ゴジラの場合放射性物質も一緒に飛び散るだろうから放射線汚染が広がる。そうならないためにもゴジラが出現したら絶対に上陸を阻止して海上で殺処分して死骸は沖に曳航して海に沈めるしかないだろう。そうするともしかしたら怪獣の死骸の処理が大変なので不死身にして適当なところでお帰りいただいているのかもしれない。
しかし最近の変にシリアスなゴジラものよりも昔のゴジラものの方がまじめな部分もあるが、「これは荒唐無稽な夢物語ですよ」と言った作りの方が出来が良かったように思う。役者さんも大変だろう。やっていてバカバカしいと思わないんだろうか。まあそれが仕事だからなあ。でもまあゴジラもあれこれ色々出すぎて何がなんだか分からなくなっている。やはりゴジラは初代が元祖だろう。
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