日本陸海軍は米国がB29を開発していることは知っていたが、マリアナ諸島が米軍の手に落ちるとけつに火がついたように高高度戦闘機の開発を始めた。海軍は震電、閃電、烈風改、天雷など、陸軍はキ87、キ94Ⅰ、キ94Ⅱ、キ102、キ108など、いずれも試作あるいは計画で終わり、キ102は少数が生産されたが、戦局に寄与することはなかった。いずれも実戦に参加していないしこれらの機体はすべてエンジンと過給器に問題があったので何とも言えないが、可能性のありそうな機体は海軍では震電、陸軍ではキ94Ⅱだろうか。烈風改は原型の烈風がやっと生産に入ったところで若干の部品ができた程度、閃電は計画でポシャっていた。震電はエンテ型の機体でスペース効率がいいが、エンジンの冷却に問題が出そう、またプロペラの回転トルクの修正や30ミリ機銃4門の集中装備で機首が重いことも嫌なところではある。烈風改は烈風由来のばかでかい翼、あれが重荷だろう。天雷はエンジンがダメ、🙅。まあエンジンは天雷だけでなく戦争後期に出てきた機体はほとんどエンジンに問題ありだった。そうすると震電ということになるが、この機体も実用化までには様々問題が出そうではある。陸軍はキ102系は在来型とさほど変わらない。キ87は脚を90度捻って引き込めるという機構がトラブル続出で脚を引き込めることができなかった。余計なことをしないで普通に引き込める方式にしておけばよかった。キ94Ⅰは双胴の機体で操縦席の前後にエンジンを装備したが、後ろのエンジンの冷却が問題ありとのことと搭乗員の脱出の歳に後方のプロペラが危険ということで計画で破棄、キ94Ⅱは単発の大型機で常識的な機体だった。過給器も操縦席下まで引っ張って排気温度を下げるなどタービンの負荷を低減していた。翼面荷重は235キロ/平方メートルで烈風より2トンも重いのに翼面積は3平方メートルほど小さい。これも高速機としては当然だろう。ただエンジンや過給器のトラブルが続出しただろうから実用化までには1年以上はかかっただろう。その頃にはジェット機が登場しているのでそうすると震電をジェット化した方が早いかもしれない。しかし震電もジェット化するには様々トラブルが続出しただろうし、何より出力が大きいジェットエンジンが作れたかどうかも疑問ではある。そうすると陸軍なら2式単戦、5式戦辺りに過給器を装備するとか、海軍なら雷電、金星零戦辺りに過給器を装備するとかして凌いでジェット機の開発に全力を尽くすのがいいのかもしれない。海軍は対米戦の主役として戦ったが、形勢を逆転するすることができず冷静さを失ってカタログ高性能の誉エンジンに入れ込んだが、安定した性能で過給器とも水メタノール噴射装置とも相性の良かった金星エンジンをもっとうまく使うべきだった。技術は一足飛びには進歩しない。金星エンジンでは米軍に勝てないというなら日本は米国と戦う資格はなかったと言わざるを得ない。結局日本の高高度戦闘機は紙の上でしかその性能を発揮出来なかった、🙅😁🌀👋😞🎃😅🌴。


9月ももう終わり

 

 

 

 

 

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