戦艦大和、武蔵は昭和12年に建造が開始された世界最大の戦艦であった。しかしろくに活躍もしないで米軍の航空攻撃で撃沈されたのでピラミッドや万里の長城と並んで三大無用の長物とか三大バカとか言われるが、本当にそうだろうか。大和、武蔵が建造された頃は太平洋戦争前半に主力となる航空機の試作が始まった頃で航空機はまだ有力な戦力とはなっていなかった。しかし大和が完成して連合艦隊に編入された頃は真珠湾攻撃や英国の戦艦プリンスオブウェールズなどを航空機が撃沈して航空機が戦艦に取って代わって主戦兵力になっていた。それでも戦争前半は米軍の航空戦力も後半のように飛び抜けて強力というほどでもなかったのでまだまだ戦艦の活躍の場はあったが、せっかく強力な戦艦を持っているのに出し惜しみしたのは海軍だった。総力を挙げて早期に決着をつけると言いながらいざとなると出し惜しみをした。最も使うべきはガタルカナル島の飛行場を巡る攻防戦で米軍はここで負けたら後がないと新鋭戦艦を投入して来たが、日本海軍は改装しているとは言っても大正生まれの旧式戦艦を、陸軍は戦力を小出しにして陸海軍ともに兵力を出し惜しんで敗れ去った。ガダルカナルの攻防戦が天下分け目の決戦だったのだから全兵力を注ぎ込んで戦うべきだった。狭い海域に大型艦を投入すべきでないとか油がないとか言っていないで大和、武蔵を注ぎ込んでもガダルカナル攻防戦に勝利して飛行場を奪還すべきだった。大和、武蔵の働き場所はまさにそこまでだったのだから。戦争後半は米軍の戦力が強力になりすぎてその前には何物も存在を許さないというほどになっていたので大和、武蔵と言えどもどうしようもなかった。武蔵は魚雷20本、爆弾17発が命中して沈没、大和は米軍機のべ1千機の攻撃を受けて魚雷10本、爆弾5発が命中して転覆した。実際にはそれ以上の魚雷や爆弾を被雷あるいは被弾していた可能性がある。世界中にこれだけの被害を受けるまで耐えて沈没した軍艦は存在しない。大和型戦艦は防御に欠陥があるとかダメージコントロールで米軍の戦艦に劣っているとか言うが、ガダルカナル攻防戦の頃の米軍の航空戦力では大和型戦艦を撃沈するのは不可能だっただろうし、米軍の新鋭戦艦サウスダコタ、ワシントンとも十分に対抗できただろう。沖に居座って米軍機が離陸しようとしたら砲撃すればいい。実際にやってみなければ結果は分からないし、ガダルカナル島の飛行場を奪還してもまた奪還されただろうし、戦争に勝てたわけでもない。遅かれ早かれ米軍の巨大な戦力に押し潰されただろう。しかし大和、武蔵が役立たずだったのではなく使うべき時に出し惜しんだ海軍が両戦艦の活躍の場を奪ってしまった。米軍の戦力が無敵と言えるほど強大になってからその前に航空戦力の援護のなくなってしまった水上艦隊を注ぎ込んでみても米軍に大和、武蔵撃沈の栄誉を与えてやるようなものだった。戦艦大和、武蔵は非常に防御力の高い強力な戦艦だった。しかし貧乏海軍はそれを出し惜しみして使うべき時に使えなかった。役立たずは大和、武蔵ではなくそれを使いこなせなかった海軍だった、😁🌀💢😠💢🎃🙅🎃😅。