日本陸軍は欧米の陸軍に比べて銃砲の性能でも火力でも劣っていた。国産の砲は性能が低く近代的野砲はフランスの技術を導入して製作していたし、機関銃は英米独仏やチェコの技術を導入して製作していた。当時の日本は冶金技術や精密工作技術で欧米に比べて劣っていたからだった。そんな日本だったが、お手軽な兵器で極めて効果的な歩兵支援火器があった。それが89式重擲弾筒である。これは口径50ミリの軽迫撃砲で砲身254ミリ、全長610ミリ、重量4.7キロ、89式榴弾を最大670メートル飛ばすことができた。手榴弾も使用できたが、その場合は射程が200メートルに落ちたそうだ。この軽迫撃砲は底板を地面につけて砲身を固定して45度の角度で榴弾を発射した。砲身の角度は常に45度で射程は砲身底部にある調度器で調整した。この軽迫撃砲は基本3人で運用し、各自8~18発の榴弾を携行したというが、重くて大変だったようだ。この軽迫撃砲は発射音が大砲並に大きく米軍はずいぶん恐れたそうだ。この軽迫撃砲は島嶼防衛戦で活躍したそうで米軍の機関銃陣地などは射撃後頻繁に陣地を移動しないとこの軽迫撃砲に狙われて潰されたそうだ。こうした個人が携行できる89式重擲弾筒の効果を評価した米軍は戦後40ミリ擲弾銃や60ミリ軽迫撃砲などを開発している。また米軍以外の国も似たような軽迫撃砲を開発装備している。それだけこの89式重擲弾筒がお手軽ではあるが、効果的な兵器だったということだろう。ところで戦場では敵が遺留した兵器を使用することは当たり前で米軍も日本軍も敵の兵器を利用していた。この89式重擲弾筒を使用した米軍はその底板の形が大腿部にぴったり合うことからニーモーター(膝撃ち迫撃砲)と名付けて実際に片膝をついて底板を大腿部に当てて発射して大腿骨を粉砕骨折する者が続出したとか、😁🌀😨🎃😅。そのために「日本軍の軽迫撃砲を使用する際は底板を大腿部に当てて発射してはいけない」と指示が出たとか、\(^_^)/🙆🆗🎃。89式重擲弾筒は貧乏陸軍の簡便で効果的な歩兵支援火器であった、\(^_^)/😁🌀🎃😅。

8月に思うこと

 

 

 

 

 

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