日本海軍と陸軍は極めて仲が悪くお互いに反目し合っていた。海軍は陸軍を「陸式、動物」などとバカにしていた。海軍は機械を使って戦争をするので陸軍ほど精神主義が強くはなかったが、その分ズルさがあって開戦決定時も米国に勝てないと知りながら組織の利害で開戦に賛成している。確かに海軍の思考の方が合理的な点が多かったが、暗号については陸軍の方が合理的だった。陸海軍ともに暗号は乱数暗号を使っていた。乱数暗号とは言葉を数字に置き換えてこれに任意の数字を足してその数字を発信する。受信した方は足した数字を引いて得られた数字をコードで確認して電文を解読する。この際数字の足し算は繰り上げをしないそうだ。海軍の暗号は米国に解読されていたが、陸軍は乱数を毎回変える無限乱数を使用していたので米国には解読しれなかったという。ただ米軍が解読できたと言っても全部を読めたわけではなかったそうだが、一部でも読めれば作戦上大きな影響がある。海軍は米国の暗号を解読出来ず発信回数や発信先を特定して米軍の作戦を予想していたそうだが、それでもけっこう当たったそうだ。陸軍は米軍の航空暗号を解読していたそうだし、作戦暗号も一部読んでいたという。そんなわけで暗号に関しては陸軍の方が海軍より優れていたというが、戦後米軍の文書が公開されるとその中に陸軍の暗号文書がたくさんあったそうなのでやはり解読されていたようだ。海軍は一部に暗号が解読されているという意見もあったが、D暗号と言う乱数暗号に絶対の自信を持っていて最後まで解読されていることを認めなかったそうだ。米軍は沈没した日本の潜水艦から暗号書を回収し、また数千人の解読員がIBMの当時最新式の機械式コンピューターを使用して暗号の解読に取り組んだが、日本海軍は病み上がりの士官に少数の下士官兵をつけて暗号解読をさせていたそうだから、海軍もあまり利口ではなかったようだ。暗号解読が出来れば大部隊に匹敵する戦力になることに着目して米英は暗号解読に力を入れて暗号の傑作と言われたドイツのエニグマも解読していたそうだから国力でも情報戦でも完敗だった。戦後自衛隊は極東ソ連軍の通信暗号を解読していたが、大韓航空機撃墜事件でソ連機の通信を米国に公表されて暗号が変わってしまって全く解読出来なくなったそうだ。自衛隊は通信の公表に大反対したそうだが、政治に押し切られたそうだ。実際にドンパチやっていなくても裏では熾烈な情報戦が行われているようだ、(○_○)!!😱😁🌀🎃😅。