かつて、MT(マニュアルトランスミッション)車を運転できることは免許持ち男子の誇りだった。逆に、AT(オートマチックトランスミッション)車に乗っているだけで女子を筆頭に「ダサっ」とか言われたのだ。しかし、いまやMT車の販売比率は1%台(2019年日本自動車販売協会連合調べ)となっている。ということで、AT車が当たり前になり、運転自体も「安全運転であればいい」と寛容な女子は増えてきているのだ。逆に、イキがった運転や、乱暴と感じてしまうような運転をすると百年の恋も冷めてしまうなんてことも……。そこで今回は「下手、カッコ悪い」と思われる行為を考えてみたい。(文/今坂純也(DIRT SKIP)、写真/写真AC)

最後までブレーキペダルを踏み込んで「カックン!」
クルマもそうだが、オートバイの2人乗り時においてもカックンブレーキは「下手!」と言われがちな行為。なかには強くブレーキをかけると、タンデムシートに乗る女の子と強く密着するからというよからぬ考えで意識的にやる男子もいたのだが……。
で、クルマの話。ブレーキを強くかけると、フロントサスペンションは沈み込み、リアサスペンションは伸び上がり、車体が前のめりになる。そしてクルマが停止し、ブレーキペダルから足を離すとサスペンションの反力で今度は前上がりになる。これが「カックン!」の原因。さらに、ペダルへの入力がONかOFFかのような操作だとなりやすい。こんな感じだと、信号で止まるたびに特に助手席のパートナーのアタマは前後に揺れ「下手クソ!」と思っていることだろう。この「カックン!」にならないようにするには、止まる寸前にペダルへの入力を少し抜いてやること。音で表現すると、「ギュ~~(踏む)スウウッ(完全停止寸前で少し抜く)」な感じだ。カカトを床につけてブレーキングするとやりやすいかもしれない。ただし、EVやハイブリッドカーのなかには「回生ブレーキ」が搭載されているクルマがあり、このタイプのクルマは「カックン!」になりやすいものもある。回生ブレーキについてはスペースの関係で説明を省略するが、エンジンモード変更や回生ブレーキ設定変更をディーラーへ依頼することで「カックン!」が軽減できることもあるので、気になる人は購入店に相談を!

速度一定で走れず、アクセルペダルを踏んだり離したり…
特に高速道路で一定の速度を維持できない人のアクセルワークがこんな感じ。勾配のない平坦路でもエンジン音が「ギュ~~ン……ギュ~~ン」と断続的に鳴っていて、助手席では「あ~落ち着かない!」と思われている。この原因は「カックン!」のところでも話した、ペダルへの入力がONかOFFになっているから。さらに、見ているところが目の前のクルマのみで、その先の状況を見ていないということもあるだろう。判断がその場その場となるので、滑らかなアクセルワークができないのだ。一般道でも高速道路でも、平坦路でも上り坂でも、アクセルペダルへの入力を無段階に行って速度一定で走ることができれば、「上手いね!」となるだろう。まずは高速道路で、アクセルワークだけで設定速度をキープできるように走ってみよう。

車線内にはいるが、どちらかにかなり寄ってる…
右ハンドル車で左に寄る人は、対向車と「ぶつかるかも……」と思っている人が多く、逆に右に寄る人は道路左側にあるガードレールや縁石、自転車・歩行者への接触に恐怖を抱いている人が多い。車線の真ん中を走る最も簡単な方法は、両方のサイドミラーで確認することなのだが、車線内のどちらかに寄る傾向のある人は、サイドミラーをあまり見ていない(その余裕がないのだが)ことが多い。運転中に注視するのは危険だが、道幅はどこも一定というわけではないので、「チラッ、チラッ」と自分の目でサイドミラーを確認するクセをつけるのも手。後進での駐車時に寄ってしまう人は、バックミラーは見るけど左右のサイドミラーをあまり見ていないことが多い。また、「車線内でどちらかに寄る」以外に「車線内でフラつく」人は、ハンドルにかなり力を入れて握っている人が多いようだ。クルマに不具合がなければ、クルマはまっすぐに進むようにできている。ハンドルはガッチリ握らず「軽く握る」感じで、9時15分~10時10分あたりを両手で保持して運転してみることをお薦めする。

下り坂でブレーキペダルを踏みっぱなし…
これは、「下手」とか「カッコ悪い」以前にかなり危険な行為だが、同乗者からは意外と気付きにくい。ただ、ブレーキランプがつきっぱなしになるため、後方を走るクルマからは「下手」というか「ヤバい……」と思われている。ブレーキペダルを踏みっぱなしにすると、ブレーキローターとブレーキパッドとの摩擦熱によりパッドの許容温度を超えてしまう。こうなるとパッドの摩擦材が熱で分解し始め、パッドとローター間にガス膜が発生する。このガス膜が摩擦係数を低下させ、ブレーキ性能が著しく低下することを「フェード現象」と呼ぶ。フェード現象が起こるとペダルの踏み応えには変化がないものの、制動距離が伸びてくる。そして車内に焦げ臭いニオイが漂い始める。さらにブレーキペダルを踏み続けていると今度はブレーキフルードまでも加熱されて沸騰し始め、フルードに気泡が生じてブレーキが利きにくくなる。気泡が生じることで圧力を吸収してしまうためだ。これをベーパーロック(vapor lock。"ペーパー"ロックではない)と言い、ペダルを踏んでもスカスカした踏み応えになり、ブレーキはまったく利かない状態に……。これらを防ぐためにはエンジンブレーキを使うが、AT車では常にDレンジにしている人が多いため、エンジンブレーキの効力は非常に低い。その場合、Dレンジから2……などのようにシフトダウン、またはMTモードに切り替えてシフトダウンをするとエンジンブレーキ効果が高まる。このエンジンブレーキ、知っている人は頻繁に使うが、MT車やAT車に限らず、知っていても意外と使っていない人が多いのではないだろうか?

 

やっちゃダメ!! 「こいつヘタっ、カッコ悪!」と思われちゃう百年の恋も冷めるNG運転(ベストカーWeb) - Yahoo!ニュース

 

カックンブレーキって止まる直前にっちょっとブレーキを緩めてやると滑らかに止まることができる。ぐいぐい踏み続けるとカックンになってしまう。この辺の感覚は慣れだろうか。緩めすぎて前の車にぶつかったなんてこともあるかもしれないのでその辺は感覚を養わないといけない。

 

アクセルワークも慣れだろうなあ。ただ一つのやり方としては一定の速度まで達したらその後はアクセルをそっと踏んで速度の調整をすること。ぐいぐい踏んでしまうと速度が上がり過ぎてまた緩めたりアクセルのオンオフが頻繁になってしまう。アクセルは「闇夜に霜が降りるがごとく、・・」にそっと優しく踏もう。

 

車の進行方向がぶれるのは前しか見ていないからだろう。左右の車線を時々見ながら車がどのあたりを走っているかその辺を調整して行かないといけない。それをやらないと「おっと寄りすぎ、・・。」なんてこともある。車に乗ったら前後左右の確認を怠ってはいけない。あとステアリングは軽く押さえておく程度でいいだろう。強く握ると余計な力が加わってステアリングがぶれる。ところで「ハンドル」と言うが、ハンドルとはドアの取っ手のようなものを言う言葉で車のものは「ステアリング」と言う。正確には「ステアリングホイール」か。"Behind the wheel."と言うと「運転しろよ」という意味になる。

 

長い下り坂ではフットブレーキとエンジンブレーキを併用しないとブレーキが効かなくなる。うまくエンジンブレーキを使って速度をコントロールしながらここぞという時にはフットブレーキでしっかり減速するのがいい。最近はATでもBレンジと言うのがあるのでここに入れると減速できるが、エンジンブレーキはあくまでも減速するためのブレーキで車を止めることはできないのでそのことは理解しておかないといけない。山坂道を走っていてもフットブレーキ踏みっぱなしと言う車が多いが、「大丈夫かな」と思ってしまう。まあ車の運転は自分の恋人を扱うように優しくしよう、・・(^。^)y-.。o○。

 

 

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