日本の新たな主力ロケット「H3」初号機。鹿児島の種子島宇宙センターで打ち上げられましたが、2段目エンジンが着火せず、指令破壊信号が出され打ち上げは失敗しました。今回は高性能化した光学センサーを持つ「だいち3号」も搭載されましたが、機体とともにフィリピンの東の海上に落下しました。専門家は今後の宇宙開発への影響は大きいと話します。
■歓声が一変「絶句という感じ、言葉を失った」
「日本の技術で、宇宙輸送をリードせよ」
そのかけ声に国内の技術が集結した次世代ロケット「H3」初号機。飛び立つ姿を見ていた観衆からは「わああ~やったああ~!」などの喜びの声が上がりました。
エンジンなどを製造した会社からも歓声が・・・。
田中精密工業の担当者
「本当に美しいなと、飛んでいく姿が。キレイだなと思った」
しかしその後・・・。
場内アナウンス
「ロケットはミッションを達成する見込みがないとの判断から、指令破壊信号を送信しました」
2段目エンジンに着火せず、打ち上げからおよそ14分後、指令破壊信号が出され、打ち上げは失敗しました。
田中精密工業の担当者
「絶句という感じ、言葉を失った」
会見でJAXAは・・・。
JAXA・山川宏理事長
「関係者の皆様、そして多くの国民の皆様のご期待に応えられず、深くお詫びを申し上げます」
■「H3」失敗…日本の宇宙ビジネスに与える影響は?
H3は、現在運用されているH2Aの後継機で、打ち上げ費用を半分の約50億円に下げる低コスト化を追求しました。今回は、災害時の状況把握などを目的とする地球観測衛星「だいち3号」を搭載。高性能化した光学センサーで、より鮮明な画像を得られることが期待されていましたが、フィリピンの東の海上に落下したということです。
2月は、電気系統のトラブルにより打ち上げ直前で中止される事態に。
その後の会見では…。
JAXA H3ロケット・岡田匡史プロジェクトマネージャ
「見守ってくれた方が大勢いるので・・・(涙)申し訳ないと思っているし、我々ももの凄く悔しい」
プログラムが正常に動くか念入りに確認が行われましたが、悲願達成とはなりませんでした。
JAXA H3ロケット・岡田匡史プロジェクトマネージャ
「まずはきょう(3月7日)の失敗の原因を究明して、早くH3の飛びたつ姿を見てもらいたいと思っています」
専門家は、今後の宇宙開発への影響は大きいと話します。
大同大学・澤岡昭名誉学長
「予備機というものがありませんし、人工衛星「だいち3号」も一品ものでして、原因がわかったにしても、打ち上げまでは、おそらく常識的には最低1年は必要でないか。
大きなブランクになりますので、日本の宇宙ビジネスにとっては非常に大きなダメージだと思います」
(TBS NEWS DIG Powered by JNN)
きれいに打ち上がったので今度は大丈夫かと思ったが、誠に残念ではある。しかし新しい技術に失敗はつきもの、原因を特定して次回はぜひ打ち上げを成功させてほしい。メインエンジンのトラブルとか言うのではなく制御系なので原因が特定されれば修正は早いだろう。明日の日本を支える高度先端技術産業の一つである衛星打ち上げ、マスコミは1回の失敗でもう終わりのように大騒ぎするが、そういう記事を書くのが仕事のレベルだから仕方がないだろう。腰を据えて次回の成功を目指せばいい。頑張れ、JAXA、頑張れ、三菱重工、他には誰もできない仕事なのだから、・・(^_-)-☆。
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