今日は買い物に行った帰り、薄暗くなった道路を歩いていると何かが動いている。3、4センチくらいで最初はゴキちゃんかと思ったが、それにしては動きが鈍い。羽もない。よく見るとセミの幼虫だった。脱皮のために地上に出てきたが、出た場所が悪くて道路に出てしまったんだろう。こんなところを這っていると間違いなく車に潰されてしまうので拾い上げてマンション敷地のくすの木の幹に止まらせてやった。落ちずに自分で登って行ったので大丈夫だろう。

昔、「セミは長い間地中にいてやっと地上に出てくるのだからセミを取ったりいじめたりしてはいけない」なんて言われたが、確かにセミは3年とか5年とか7年とか、中には周期ゼミとか言って毎世代正確に17年または13年で成虫になり大量発生するセミもいると言う。米国のどこかで毎年発生しているが、全米のどこでも周期ゼミが発生しない年もあるそうだ。周期年数が素数であることから素数ゼミともいうらしい。17年周期の17年ゼミが3種、13年周期の13年ゼミが4種いるが、両方が共に生息する地方はほとんどないそうだ。

こんなふうにセミはその一生の大部分を地中で送り、最後に生殖活動のために地上に出てくる。「ミンミンリンリンジンジン」とかオスが鳴くのはメスの注意をひくためだろう。そうして卵を産むと死んでしまい、その卵が孵化するとまた地中での長い生活が始まる。地中では木の根に沿って鎌状の前足で穴を掘り根から樹液を吸っているが、目は退化してないそうだ。地中生活でもモグラ、ケラ、ゴミムシなどの天敵に捕食されたり、冬虫夏草などのように菌類に侵されたりするそうだ。幼虫の最終形態になると体色が白から茶色に変わり複眼もできるらしい。成虫は概ね1ヶ月ほど生存するそうだが、1ヶ月生きられるものは少なく取りに捕食されたりするそうだ。そして交尾して産卵すると死んでいくそうだ。

人間の感覚からすれば暗い地中で何年も大変だろうと思うのかもしれないが、セミはそうした環境で生存できるように構成されているのだから大変ということもないだろう。そう言えば出がけにニイニイゼミのメスがマンションの外廊下に落ちていた。まだ生きていたが、産卵が終わって天寿を全うしたのだろう。これもくすの木の幹に止まらせてやった。死ねばアリなどのエサになるんだろう。今年もセミの季節になってきたが、暑い盛りに鳴かれるとミンミンシャンシャンジイジイ鳴かれるとうるさくて暑苦しいが、セミも一生懸命生きているのだから仕方がないだろう、・・(^。^)y-.。o○。

 

日本ブログ村へ(↓)