教習所で受けた指導は、新鮮なことばかりだった
大型自動2輪免許が教習所で取得できる時代になり、バイクの免許は中型(400cc以下)までだった1960年生まれの僕(筆者:木下隆之)は、かつて憧れたナナハンライダーになるべく『レインボーモータースクール和光』に通った。じつは『レインボーモータースクール和光』の門を叩く前に一度だけ、運転免許試験場での一発試験を受けようと画策したことがある。だが、多くの人に引き止められた。というのも、技能的にはそれほど不安を抱えていなかったものの、安全確認や法規への認識の甘さが不安視されたからである。
たとえば、バイクにまたがって道路上で停止中に、左足でギアチェンジする際は右後方を目視で確認してから右足を地に着けなければならない。なぜなら後続車両と接触するかもしれないからだ。あるいは右側への重心移動で立ちゴケするかもしれない、というライダーとしての基本を知らないからである。技能教習にはいくつかの難所がある。たとえば「低速クランク」では、バイクを傾けるとパイロンに触れてしまうほど通路が狭いため、ハンドルを切って曲がる。ローギアでトロトロとクリアする必要がある。エンストギリギリの速度である。
「低速クランク」
ここで指導されたのは、エンジン回転数を上げ、半クラッチによってバイクに推進力を与え、先を急ごうとするバイクを右足の後輪ブレーキでなだめすかす。ブレーキコントロールで速度調整するというのだ。まあ、クラッチを切ったり繋いだり、スロットルを捻ったり閉じたりしながらでもクリアできないわけではないのだが、エンストの危険がある。という理由で、半クラッチでのチャレンジになるのだ。こんなことも、指導されなければわからない。ちなみに、1速でクリアすると2速に挑戦させられる。3速での低速クランスにもチャレンジさせられた。自主的に4速にも挑んでみた。
「一本橋」
難所「一本橋」も同様に、半クラッチ操作が必要のようだ。中型2輪は7秒、大型2輪は10秒以上の時間をかけて、ゆっくり渡り切らなければならない。つまり、大型2輪はより低速走行が強いられる。ここでも低速クランクと共通しており、エンジン音を響かせながら半クラッチで推進力を維持。早く渡り切ろうとするバイクを右足ブレーキで押さえ込みながらの走行が強いられる。教習開始直後は、クラッチを切ったり繋いだりして渡ろうと挑んだが、速度が安定せず脱輪(落下)してしまった。なるほど、バイクに推進力を与え続けていた方が安定する、ということを知った。
「パイロンスラローム」は、逆に半クラッチや右足ブレーキ操作は厳禁だ。ギアは2速に固定し、体重移動でバイクを傾け、倒れそうなそのタイミングでアクセルを煽り、車体を起こす。これをパイロンの間隔に合わせてリズミカルにこなす。ハンドルの切れ角は最小限に留めたい。速度や難所によって、操作の基本的な考え方が異なるのだ。
レインボーモータースクール和光では、教習の進行具合によって胸のゼッケンが異なる。教官が教習生を見て、どのレベルまで習熟しているかがひと目で判断できるようにとの配慮だろうが、僕にとってもこのゼッケンはとても興味深いものだった。入所直後は緑ゼッケンであり「大型」や「中型」の文字がプリントされている。進行具合によって数字が大きくなる。
教習開始の頃には、数字の大きな教習生が頼もしく思え、まるで高校の上級生を見るような気持ちになったのが不思議だった。逆に自分がその立場になると、ちょっと胸を張りたくなる心理状態になる。昇格にワクワクした。もはやここは僕にとって母校になるのだと思った。
教習所内のコースには、「坂道発進」「40km/hからの急停止」「踏切」「波状路」など、数々の難所が設定されているのだが、中型バイク経験者ならば、さして障害にはならないだろう。日頃はレーシングドライバーとして講師の立場になることも少なくない僕だが、この年齢になって教わることの楽しさを知ったのは意外であり、教えることのコツのようなものを掴んだのは、嬉しい副産物だった(つづく)。(木下隆之)
大型自動2輪免許取得への道 教習所での指導は知らなかったことばかり!?(バイクのニュース) - Yahoo!ニュース
試験場はお上が免許を交付するのに行っている行政手続きをするところで営利ではないので試験は厳しい。ちょっとミスがあるとすぐに落とされる。教習所を卒業した初心ドライバーに任意で試験場で運転させるとそのうちの60%以上は不合格になってしまう。大型二輪など今でも合格率は5%くらい、バイクを乗りこなすのと試験場で試験に合格するのとは全く違い、「おう、バイクなんか乗れるから楽勝だ」なんて勢い込んで行くとなんで不合格か分からないうちに落とされてしまう。ところが教習所は商売なのでやる気があれば必ず免許は取れる、‥と言うか、何だかんだで取らせている。二輪で難関は、一本橋とクランク、スラロームはうまいのが結構引っかかる。40キロからの急制動も結構転倒する。「40キロで急制動なんてそんなものでコケていたら路上でブレーキをかけるたびにコケてしまうだろう。」と言ったら、「まあ、そうなんですけど、・・」とか二輪主任が口を濁していた。指導の仕方は指導員によってそれぞれ異なるが、一本橋は乗って1/3くらいまでは速度を上げて走ってバイクを安定させる。勝負はそこからで後ろブレーキを使って後輪を引きずるような感じで速度を調整する。一番いけないのは落ちまいとして真っ直ぐに走ろうとすること、これをやるとバランスを崩して落っこちる。台の幅は30センチもあるが、バイクの車輪の接地幅は4、5センチなので適当にステアリングを左右に振ってバイクを蛇行させると軌道が安定する。クランクでは一番いけないのはステアリングで曲がろうとすること。低速で前に進もうとしているバイクのステアリングを切ればタイヤが進行方向とは違う方向を向くのでその分抵抗になって速度が落ちる。速度が落ちればバイクは不安定になって倒れる。クランクを曲がる時はバイクをちょっと外側に振って軽く倒すと同時にアクセルをちょっと煽って半クラッチでクラッチを繋ぐとバイクはすっと滑らかに曲がる。スラロームは速度を一定にしてパイロン手前でちょっとバイクを倒してパイロンをクリアしたらアクセルをちょっと開けるとバイクが立ち上がるので今度は逆側に倒して、‥と言う具合にすればうまく行く。急制動はその言葉に騙されてあまり強くブレーキをかけないこと、特に前ブレーキ。40キロなら無理をしなくても簡単に止まれる。波状路は確か立ち上がって立ち乗りで通過するんだったけどここで失敗するのはあまりいなかった。踏切は手続きをしっかり覚えておけばいい。教習所の踏切では間違っても電車は来ない。慣れればどうと言うこともない教習所の走行だが、慣れないとなかなか難しい。「半クラッチでちょっと吹かして」と言っても思い切りアクセルを開けてどこかにぶっ飛んでしまったり、一本橋に乗れずに悪戦苦闘したり、スラロームを直進してパイロンを全部蹴飛ばしたり、クランクで角を曲がれずにそのまま緑地を飛び越えて彼方へと走って行ってしまったり、急制動で派手に火花を上げて滑って行ったり、外周を一周回る間に数え切れないほど転んで1時限で外周一周しかできなかったり、それでも何時間乗ろうが、何回検定に落ちようが、何だかんだで自分からやめると言わない限りみんな検定に合格して卒業して行った。どうしてみんな卒業できるのかって、・・。それは試験場は免許交付のための行政手続きだが、教習所は商売だから。「今度検定を受ける・・さん、5回目なんですよね」なんて検定員が検定前にそれとなく口走る。仕方がないので「面倒見てやれば、・・」と言うと検定員はそっと頷いて出て行く。そして転倒や落車や接触と言った一発中止事項がない限り、・・・で、承認印を、・・・でめでたく卒業と言うことになる。一本橋なんか普通二輪で3.5秒、大型二輪で4秒なんてのもいたけど、皆さん、めでたくご卒業されて行った。金と時間はかかるが、大型二輪免許を取るなら教習所に限る、‥(^。^)y-.。o○。
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