新東名高速道の静岡県内区間でバイク死亡事故が9月に入り2件続けて発生したため、県警高速隊は19日、静岡市清水区の新東名高速道パーキングエリア(PA)ネオパーサ清水でライダーに胸部プロテクター着用を呼び掛けた。

転倒時に胸を強く打ち死亡するケースが多いとして、胸部の防護をのぼり旗やサインカーで訴えた。PA内のバイク関連店舗にも死亡事故の発生やプロテクターの必要性を伝えるチラシの設置を求めた。協力したレンタルバイク店の戸塚裕也店長(55)は「店でも胸部プロテクターの無料貸し出しを実施している。利用客に着用を勧める」と話した。

同隊によると県内高速道でのバイク死亡事故は過去5年で5件発生し、いずれのライダーもプロテクターを着用していなかった。複数のバイク関連企業が店を構え同PAには多くのライダーが立ち寄るため、同隊がツーリング客が増える3連休に合わせて実施した。(静岡新聞社)

 

バイク運転 胸部防護で命守れ 静岡・新東名PAで啓発活動(あなたの静岡新聞) - Yahoo!ニュース

 

新東名清水PAにはバイクのレンタル屋さんがあったな。あそこでやったのか。バイクに乗っている人を見ているとライディングスーツでビシッと決めた人から半袖半パンツで緩い人まで様々だが、胸部のプロテクター装着率は決して高くなかったと思う。バイク事故で身体の損傷個所は頭部が50%ほど、次が胸部で25%強、次いで腹部、頚部などとなっている。全身を守ると中世の騎士のようになってしまうのでなかなか難しいだろうけどヘルメットのほかに最低でも胸部のプロテクターは装着しておいた方がいいと思う。装着率は徐々に増加しているようだが、それでも10%に満たないそうだ。

 

装着しない理由は、1位は「着用が面倒」が50.1%と過半数、2位は「値段が高い」で18.9%、3位は「プロテクターを知らない」という人がまだ11.2%も存在するそうだ。面倒と言ってもジャケットのように羽織るだけだし、値段が高いと言っても防護板付きのジャケット型で1万円から1万5千円程度、エアバッグ式は2万5千円から3万円程度、ジャケット式だと背中にも亀の甲羅のような大きな防護板がついているので背中もカバーしてくれるようだ。エアバッグ式は上半身から頚部まで守ってくれるのでコストが多少高くてもパフォーマンスはいい。

 

自分自身はコミネのジャケット式を使用している。日帰りのツーリングでは胸部プロテクターだけを装着、泊まりで遠くに出かけるときには両肘、両膝にもタイチのプロテクターを装着する。コケたときに最初に路面に激突するのが両肘、両膝で何とも痛そうなので、・・。確かにあちこちプロテクターを装着すると物々しいし、着脱も面倒なんだけど転倒したときの負傷の程度にはあるとないでは天と地ほどの差がある。教習所では二輪教習の際は長袖、長ズボン、踵のしっかりした靴履きでプロテクターは胸と両手足は必須、そうでないと教習は受けさせなかった。ヘルメットも最初はジェットだったが、全部フルフェイスに交換させた。教習所内の速度など速足か駆け足程度でちょっとスピードを出すのは急制動くらい。それも時速40キロだから急制動とは言っても普通に止まる程度のものではある。

 

ところが皆さん、よくコケる。自分も教習中に指導員に「逆スラロームやってみろ」とか言われて3つ目のポールを超えるときにステアリング操作が一杯になってコケたが、それ以外ではコケたことはない。その時はバイクなど放り出して自分だけ逃げだした。教習所内ではコケても立ちゴケ程度でバイクにガードがついているし、自分のバイクではないので「やばい」と思ったらバイクなど放り出して逃げてしまえばいいのだが、皆さん真面目なのか最後までバイクにしがみついて何とかしようとしている。しかもパニックを起こしてアクセルを目一杯開けるなどとんでもないことをしでかしてバイクを暴走させる。

 

急制動も「この程度の制動でコケていたら外に出たらコケまくるんじゃないの」と言ったことがあるが、それでも急制動と言う言葉に騙されて思い切りブレーキをかけるのでコケまくる。一度など倒れたバイクにしがみついてしかもアクセル全開で20メーター以上も引きずられたので「これはダメか」と思ったのもあったが、さすがはプロテクター、転倒は数多あったが、大きなケガをした教習生は誰もいなかった。

 

新東名などを時速100キロ以上で走っていると「これで何かあったら絶対に助からないな」と思うこともあるし、実際にはそうなんだろうけどそれでもプロテクターの防護性能は相当程度高いものがある。生身でコンクリートや鉄の塊の四輪と勝負するよりもプラスチック板やシリコン充填物を介した方が生身よりははるかに体に優しいだろう。要は最初の一撃を凌げばあとは何とかなる。名機と言われたゼロ戦も防弾装備皆無で戦争が激化した中期以降被害を急増させている。後期型にはそれなりの防弾装備はあったようだが、米軍機に比べれば気休め程度だったようだ。バイクは初期のゼロ戦同様にボディやエアバッグ、シートベルトなど乗り手を守るものは一切付いていない。乗り手はむき出しで跨がっているだけだ。それならば自分の体に着ける以外にはない。

 

まあ何をしていてもダメなときはダメでそれはバイクに限ったことではないのだが、「転ばぬ先の杖」で万が一への備えは必要だろう。バイクに乗って事故ばかり起こしている息子に親御さんが、「事故を起こすとみんなに迷惑がかかるんだから頼むからバイクはやめてくれ」と言うとその息子、「今度は助からずに死んでしまうからいいだろう」と言ったそうだが、死ぬ生きるにしても自分では決められないことが難しいことでそうそう無茶を言わずにできる備えはしておくべきだろう。プロテクター、間違いなくそれなりの効果はある、‥(^。^)y-.。o○。

 

 

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