王者プリウス復活も、肉薄するライバルたち
2019年の年間登録車販売台数にて1位になったトヨタ「プリウス」。2018年こそ日産「ノート」に首位の座を奪われましたが、2020年1月の販売台数では、登録車全体で7位まで後退しています。人気復活の兆しが見えた半ばで、なぜプリウスの販売が低迷したのでしょうか。
 
2019年の王者「プリウス」に何が起こったのでしょうか
プリウスは、2019年に年間で12万5587台(前年比108.8%)を販売。これは、2018年12月のマイナーチェンジ時にデザイン変更や安全装備を強化したこともあって、2019年の上半期(1月から6月)に大きく台数を伸ばし、1位に輝きました。しかし、2020年1月の販売台数では、1位トヨタ「ライズ(1万220台)」、2位トヨタ「カローラ(8480台)」、3位日産「ノート(7529台)」、4位トヨタ「シエンタ(6831台)」、5位日産「セレナ(6781台)」、6位ホンダ「フリード(6759台)」、そして7位にプリウス(6659台)がランクインする結果です。これらの車種は、ライズとカローラが2019年後半に新型車として登場したほか、セレナやフリードがマイナーチェンジで商品力を向上させていることもあり、販売台数を伸ばしています。また、ノートは以前から人気車種のひとつです。
 
従来であれば上位5台にはプリウスがランクインしていることが大半でしたが、なぜ1月の販売台数では7位まで後退したのでしょうか。その要因としては、シエンタやカローラ、ライズ、そして2020年2月10日に発売される新型「ヤリス」の影響が考えられます。シエンタは、2019年上半期の登録車販売台数は5万926台で5位でしたが、同年8月にプリウスを569台差で抑え、ミニバン初の首位(8745台)を獲得した後、9月も連続で首位(1万3558台)にランクイン。9月の同月前年比は185.4%と、驚異的な数字を記録しています。現行シエンタは2015年7月に登場し、けっして新しいクルマではありません。しかし、ガソリン/ハイブリッドや2列シート/3列シートと選択肢が多く、価格帯も手頃なことが人気の理由のようです。また、カローラは2019年9月に12代目となるカローラ(セダン)とカローラツーリング(ワゴン)を発売し、セダンタイプはパッケージがプリウスと似ていることから、プリウスのライバルともいわれています。同じくライズは、同年11月にダイハツ「ロッキー」のOEM車として登場。SUV人気と扱いやすい5ナンバーサイズという手頃さもあって人気を博します。さらに、新型ヤリスはトヨタのコンパクトカー「ヴィッツ」から車名変更&大幅進化を遂げた4代目モデルの登場が控えているのです。新型ヤリスは、現在公表されているWLTCモード燃費で世界最高峰の36.0km/Lを誇ることもあり、「燃費の良さ」をアドバンテージに持つプリウスの販売に影響を与えかねません。
 
プリウスの販売状況について、前出とは別のトヨタの販売店は次のように話します。
「プリウスは、2018年12月のマイナーチェンジを機に検討されるお客さまが増えました。これは、一部から不評だったデザイン面の改善や安全装備の向上が理由に挙げられます。また、プリウスは知名度も高くプリウス自体にブランドとしての力があるため、指名買いされることも多いです。また、先代モデルからの買い替えもあります。しかし、新規のお客さまは後発で発売されたカローラや今後販売されるヤリスなど、似たような特徴を持つトヨタ内での車種に押されていることも事実です。ほかにも、昨今のSUV人気の影響もあり、同じく2019年に登場した『RAV4』や10月にマイナーチェンジを実施した『C-HR』、そしてライズなどが注目されています。さらに、人気のミニバン各車もあるため、良くも悪くもトヨタ内に比較される車種が多いので、相対的にプリウスの販売台数が伸び悩むことになるのかもしれません」
 
日本人はやはり、「プリウスが好き」
かつては「プリウス一強」ともいわれたハイブリッド車市場ですが、最近ではどの車種もハイブリッド車を設定していることもあり、以前までの「プリウス=ハイブリッド車」というイメージは薄れています。では、今後のプリウスは、どうなっていくのでしょうか。
 
世界初の量産ハイブリッド車として誕生した初代「プリウス」
初代のプリウスは、世界初の量産ハイブリッド車として1997年に発売。その後、2代目(2003年)、3代目(2009年)、そして現行モデルとなる4代目(2015年)とハイブリッド性能の進化や時代に合わせたデザインへの改良とともに歴史を重ねています。とくに、年間の販売台数において、3代目プリウスは2010年(31万5669台)、2012年(31万7675台)と過去にもあまり例がない30万台超えを2度も達成するなど、「トヨタ=プリウス」「プリウス=ハイブリッド車」といえるほど、世界的に人気なモデルでした。しかし、前述のとおり同じトヨタ内や他社からさまざまなハイブリッド車が登場し、かつてほどのアドバンテージはプリウスにありません。そのようななかでも、プリウスはシニア層から一定数の人気を誇っているといいます。高齢者からの人気がある理由として、一番に挙げられるのが「燃費の良さ」です。
 
4代目となる現行プリウスのエントリーグレード「E」では、39.0km/L(JC08モード以下同様)を誇り、プリウス初となる電気式4WDシステム「E-Four」を採用した4WD車も、34.0km/Lの低燃費を実現しています。プリウスのユーザー層や人気の理由について、トヨタは次のように話します。
「プリウスを購入する65歳以上のシニア層は、全体の約36%を占めています。65歳以上の購入比率が高いクルマはプリウスのほかにも存在しますが、65歳以上のクルマの購入台数でいえばプリウスが最多です。ただし、プリウスはシニア層だけでなく幅広い年齢層に人気があるクルマです。人気の理由としては、『燃費の良さ』『サイズ感』『運転のしやすさ』『積み重ねたプリウスの実績』であると考えています」
 
※ ※ ※
 
日本人の性格上、「新しいものを好む」傾向にあるのと同時に「他人と合わせる」という感覚も持ち合わせています。そのため、クルマに限らず新しい物が出るとすぐに飛びつきますが、売れている物や認知度が高い物(信頼性があるもの)の人気も高いのです。プリウスは、同じトヨタ内や他社の新しいライバルに押されつつも、「プリウスブランド」というものが有る限り、一定数の販売台数は保つのかもしれません。(くるまのニュース編集部)
 
トヨタは比較的堅実かつ保守的な車作りをするが、時々冒険をして失敗する。その最たる例が4代目クラウンだろう。その他にもオーパとかiQとか9代目クラウンとか悪い車ではないんだけどユーザーの好みとずれてしまったというのかそんな車が時々出てくる。これはトヨタばかりではなくどこのメーカーも一緒なんだろうけどこの4代目プリウスもちょっとデザインが斬新過ぎたように思う。あるいい身目立ちすぎるのかもしれない。昼間はもちろん夜でも縦型テールで一目で分かる。で、顔はちょっとこわもて、。。そんなところが今一つだったのかもしれない。今時、HVもいろいろ選択肢があるしなあ。まあでもあのウィッチのような顔つきはどうもあまり好きになれなかった。それでも車としては高性能のHVだから需要はあるだろう。プリウスを買おうと言う人はどちらかと言えば保守的な人が多いんだろうからどちらかと言えば大人しい方がいいのかもしれない。でもプリウスに乗っている人たちの走り方は決して保守的でも大人しくもないが、‥(^。^)y-.。o○。
 
日本ブログ村へ(↓)