26日午前8時20分頃、福島県郡山市熱海町石筵(いしむしろ)の安達太良山(標高1700メートル)山頂に近い登山道で、男女2人があおむけで倒れているのを登山者が見つけ、110番した。登山中に遭難したとみられ、搬送途中に死亡が確認された。死因は低体温症だった。
 
郡山北署の発表によると、2人は埼玉県新座市の無職男性(70)と妻(69)。25日昼頃、福島市の野地温泉側の登山口から登り始め、山頂近くの山小屋に宿泊予定だった。しかし、同日午後5時頃、夫妻から山小屋に「今日は行けません」と電話があり、その際、救助要請などはなかったという。
 
当時は雨が降り、気温も下がっていたとみられるが、2人はテントなどの宿泊装備は持っていなかった。雨にぬれて体温が下がり、動けなくなったとみられる。
 
 
安達太良山には登ったことがないが、さほど急峻な山でもなさそうだ。コースタイムを見ても小屋まで5時間程度で特に無理をしているというほどでもない。ただこの時期、1700メーターの山の上は下界よりも10度ほど気温が低い。また雨で濡れたり風が吹いていたりすると体感温度はさらに下がる。この時期なら雪や霙が降ってもおかしくはない。状況によっては零下と言うこともあり得るだろう。また頂上付近の稜線は樹林帯がなく雨風を避けられるような地形でもなさそうだ。疲労した上に雨に打たれて体感温度が下がって動けなくなったんだろうか。どのような装備で山に入られたのか分からないが、この時期、2千メーター級の山に入るのなら、万が一に備えて風雨、風雪を凌げる装備と非常食にバーナーなどの火器は必須だろう。誠にお気の毒であった。
 
日本ブログ村へ(↓)