航空自衛隊三沢基地(青森県)の最新鋭ステルス戦闘機F35Aの墜落事故で、防衛省は4日、事故原因を絞りつつあることを明らかにした。事故原因を特定できれば、教育・整備面などで安全対策を講じた上で、飛行再開を判断する。

事故は4月9日に青森県沖で発生。細見彰里3等空佐(41)が行方不明になっている。岩屋毅防衛相は4日の記者会見で、「捜索活動と同時に、事故原因の調査活動も並行して実施してきた。遠からず絞り込みができるのではないかと思う」と述べ、原因究明の見通しが立ちつつあるとの見解を示した。

これまでのところ、機体の不具合を示す分析は出ていないという。パイロットが機体の上下の姿勢を錯覚する「空間識失調」に陥ったことが事故原因の可能性がある。米議会付属の政府監査院(GAO)が指摘した不具合情報についても米側に照会している。

これまでにエンジンや主翼の一部を含む、F35の部品や破片を回収したが、速度、G(重力)、機首方位などを記録したフライトデータレコーダー(FDR)のメモリーは発見されていない。防衛省は、高度や目標などの戦術情報を共有する「マドル」と呼ばれるF35同士のデータリンクや、地上レーダーの航跡などの記録を分析し、原因究明を進めている。

マドルのデータを基に訓練空域到着から墜落まで時系列で飛行高度や速度などを分析。落下に至る航跡や当時の飛行姿勢を推定しているとみられる。岩屋防衛相は「最も部品が散在をしていた海域を特定し、徹底的に調査をしたが、これ以上、そこから事故原因の究明につながるような材料は出てこないと判断した」と説明。今月3日にこの海域の捜索を終了したという。防衛機密の保全上、機体の残骸が残っていないか対象海域を広げて確認作業を進める(時事通信社編集委員 不動尚史)。


空間識失調か。ベテランパイロットでもそういうことがあるんだねえ。まあ実際にそうなのか分からんけど、・・。人間の感覚はちょっとしたことから錯誤に陥ることがあるからな。高齢者の事故も似たようなものか。でも最近の戦闘機には空間識失調に陥った時の回復機能が装備されているそうだが、それでもダメな時もあるんだろうなあ。機体もどこに流れたのか分からんけどエンジンなどの大きな部品は見つかりそうなものだが、・・。

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