「ひなた弁当」という小説を読んでみた。特に取柄もなく気の弱い50前の不動産会社の中堅会社員が、上司の策略にはまってまんまと人員整理の対象となってリストラされるが、その後、再就職先は見つからず、家族には邪魔にされて、「また悲しい男の話かよ」と思ってちょっと暗い気分で読んでいたら、たまたま公園で拾ったどんぐりが食べられることに気がついてから野草や川魚を取ってそれを食材に弁当販売を始めてこれが当たって成功するという話でまあ最後は大団円とはいかないまでも小団円くらいの終わり方にはなっている。
確かに食える野草は身近に結構ある。イタドリ、ヨモギ、セリ、ツクシ、ノビル、ナズナ、タンポポも根がコーヒーの代用になるとかいう話は聞いたことがある。ちょっと山に入ればワラビ、ゼンマイ、タラの芽、フキ、アシの若芽、その他にも食用になる野草はたくさんあるだろう。
物語では川でオイカワ、フナ、ウナギ、ブルーギルやカワエビ、テナガエビなどを取って弁当の食材にしている。オイカワは昔釣ったことがあるが、確かによく釣れた。小麦粉を卵で練った練り餌で2,3時間で100匹ほども釣ったことがある。オスは大きなひれを持って産卵期になると赤や青の色がついてきれいな魚でメスは銀色のスラっとした形をしている。
昔は近所の川でウナギも取れたし、ナマズなども白身でうまいらしい。フナは鮒ずしとかの食材になるし、雷魚なども見た目が悪いし寄生虫がいるが、火さえしっかり通せば味は悪くないという。コイやドジョウ、ハゼも食えるし、ザリガニも火さえしっかり通せばうまいそうだ。
最近は漁業権だのその辺の土手などでも所有権だのいろいろあって無暗に取るとお上の御用になってしまったり衛生面などの問題もあるので30食分の弁当を毎日そうした食材で賄うのは無理があるだろう。現実的なのは一部のそうした食材を取り入れるという程度だろうか。
まあそれにしても男というのはなんと哀れな生き物だろうというレベルから脱却してそれなりに成功を収めるささやかなサクセスストーリーで何となく一安心というところだろうか。そして今は「農ガール、農ライフ」というのを読んでいる。これを読んでいると女も大変だなと思うが、まあ、その話はまた別の機会に、・・(^。^)y-.。o○。
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