北朝鮮国営の朝鮮中央通信は11日、海上自衛隊の護衛艦「いずも」の空母化は「軍事大国化と海外膨張野望の明確な発露」であると非難する論評を配信した。
北朝鮮メディアはこれまで、再三にわたり「いずも」の空母化に言及している。

今回、同通信が配信した論評はまず、「先日、首相の安倍が衆議院の公開席上に現れて海上『自衛隊』の護衛艦いずもの空母化に関連して『いずもは空母に該当するものではない』と図々しく言いふらした」と指摘。これは、2月13日の衆院予算委員会での答弁を指すものと思われる。


これに続いて論評は、「いずもはいろいろな面から現代の空母と類似したり、果ては先んじている。最多14機のヘリを搭載できるだけでなく、同時に5機を離着陸させられるいずもには、離着陸甲板、格納庫、飛行機昇降機など、空母に必要なものが備えられており、その現代化の水準もたいへん高い」などと、「いずも」の性能をやたらと高く評価している。 北朝鮮と日本の海軍力を比較してみれば、当然といえば当然の反応ではある。

しかしもちろん、何も北朝鮮は「日本はすごい!」と褒めちぎっているわけではない。論評は続けて、「先制攻撃能力を備えたいずもなど、再侵略熱気によって熱くなったサムライの後えいを乗せて20世紀のように『旭日旗』を翻し、銃弾・砲弾を撃ちながら世界を意のままにばっこしようとするのが、安倍一味の変わらぬ野望である」と決めつけている。


北朝鮮メディアは少し前から、このような論調を張っている。当初、その目的は非核化のための米朝対話の中で、弾道ミサイルなどの戦力を維持するため、日本の軍備増強を口実にすることが目的と思われた。

しかし、ハノイで行われた2回目の米朝首脳会談で米国は、「北に妥協するのでは」との事前の予想を覆し、弾道ミサイルと生物化学兵器の全廃要求にまで踏み込んだ。もはや、日本を口実に利用してゴネればどうにかなる次元ではなくなっているのである。

それでも北朝鮮は、これまでの論調を捨てることはないだろう。米朝関係が結果的に上手く行くかどうかはわからないが、少なくとも多くの曲折を経ることになる。しかし金正恩党委員長とすれば、せっかくここまで来ながら、米国との対話ラインを断つのも簡単ではなかろう。北朝鮮メディアは今しばらく、米国に対する非難を控えるはずだ。となるとやはり、日本に対するこのような非難は続くことになるだろう。


海自はいずも型を建造するのにずい分と気を使って世論の反応を見てきた。まず輸送艦で空母型の艦形のものを作り、次に全長200メーターを若干切った「ひゅうが型」を建造した。これでもイタリアのジュゼッペガリバルディなどよりも大型の立派な軽空母だが、対空、対艦、対潜ミサイルなどを装備して「護衛艦」と称した。そして本命の全長250メーター、旧海軍の瑞鶴・翔鶴をしのぐ大きさの「いずも型」を2隻建造した。本当はこれを4隻建造したかったんだろうが、ちょっと様子を見たのだろう。今回、「いずも型」をF35Bが運用できるように改装するというが、現状でも問題なく運用できるだろう。改装するとしたらこれまでの運用の結果を踏まえて一部を改良するという程度だろう。ここれだけの大艦を作っておいてそんなことも考えずに作るはずもない。北にしてみればあっという間に大型の軽空母を4隻も作ってしまう日本はうらやましい限りだろう。そんなわけで当面は強気を崩せない北のバカ大将としては米国を責めるわけにもいかないので矛先が向くのは日本と言うことになるんだろう。半島には困ったものではある、・・(^。^)y-.。o○。

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