うちの家系は女がいない。兄弟も男、自分の子供も男、女は母親と奥さんだけだが、どっちもすでのこの世の人ではないので今いるのは男のガキだけで、どっちも社会人で勝手に生きている。どっちも多少の反抗期はあったが、そうひどくはなかった、・・と思う。そういう時期はこっちも仕事が忙しくてあまり家庭にはいなかった。たまに何かあっても「何、手前、なめた口を利くんじゃねえ」くらいで沈黙させていた。ガキどもも「親父に何を言ってもダメだ」と思っていたのかもしれない。母親はガキにわんわんキャンキャン言っていたが、女親と息子なんてものはルーティーンのトレーニングのようなものかもしれない。
男親と娘と言うのは最初は仲がいいが、娘が思春期を迎えると理屈抜きに男親に嫌悪感を抱くらしい。くさいとか汚いとかだらしがないとかやくざの因縁よりもひどいようだ。ひどいのになると父親のものを見ると虫唾が走るとか、同じ空気を吸うのが嫌だとか、もうめちゃくちゃではある。そんな面倒くさいのがいなくてよかったと思う。そんなのがいたら「うるせえ、バカ、いやなら出ていけ」くらい言うかもしれない。大体、臭いとか言っても人間も動物だから体臭がある。それは若い娘も一緒でおっさんだけが臭いわけじゃない。
男親と娘、女親と息子が、思春期に理由なく反目し合うのはもしかしたら近親相姦に対するフェイルセーフなのかもしれない。最近は晩婚化で30代の出産も珍しくはないらしいが、生物としての生殖適齢期は10代後半から20代前半だろう。その時期は近親の異性を拒否するシステムがあるのかもしれない。女も30くらいになるとそうした父親に対する嫌悪がなくなって来るらしい。それは父親も50代になって年を取って生殖能力が低くなってくるし、自分も生物としての生殖適齢期を過ぎているからだろう。女親と息子はそこまではひどくないのは親の方が生殖適齢期を過ぎているからだろうか。
娘を持った男は「かわいい、かわいい」とか言ってかわいがるが、思春期にはごみ以下の扱いを受けて最後にはどこの馬の骨の男にかっさらわれて嫁に出すときはさめざめと泣いて孫ができると「孫がかわいい、かわいい」とか言っては世話を押し付けられたり小遣いをせびられたり、ああ、そんな面倒くせえものがいなくて本当によかったと思う。「孫ができればかわいいよ」などと言うが、基本的にガキは嫌いである。自分の子供も「あんたの子供だ」と言われたので責任上やむを得ずに育てただけで好きなわけじゃない。娘がいたとしても嫁に行くときも「おお、元気でな。ガキなんか自分で育てろよ。間違っても連れてくるなよ」で終わりだろうと思う。しかし、本当に面倒くせえのがいなくてよかったと思う、‥(^。^)y-.。o○。
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