WEC第2戦の舞台となるル・マン24時間レース(フランス、6月16日~)。
世界最高峰の耐久レースに懸けるトヨタ“7年目の命運”、そして近年盛り上がりを見せるGTEクラスとは?今年の見どころに迫った!
* * *
これまで、トヨタと優勝争いを繰り広げるなどして、ル・マンを盛り上げてきた王者ポルシェが昨年限りでLMPクラスから撤退した。その前年には同じく強豪として戦ってきたアウディが撤退しており、活躍の場をフォーミュラEに移している。結局、果敢に戦いを挑み続けてきたトヨタは一度も勝つことがないままLMPクラス唯一のメーカー勢として今年のル・マンを走ることに…。
では、今年は「相手のいないトヨタがぶっちぎりで初優勝!」といった、寒~いシナリオになってしまうのだろうか。WECを世界各国で取材し続けるモータースポーツジャーナリストの世良耕太氏が解説する。
「確かに、今年からトヨタの強敵はいなくなり勢力図は変わりました。しかし、今年もトヨタは簡単に優勝できないと思いますよ。“トヨタ1強”となったことを受けて今年からLMPクラスのレギュレーションが改定され、プライベーター勢の燃料流量規制が緩和されることになったんです。元よりハイブリッドが義務づけられているメーカー勢よりもエンジン車のプライベーター勢はより多くのガソリンを使うことができました。今回の改定でそれがさらに使えるようになったわけです。最大燃料流量が増えることは馬力の上昇、つまり最高速の伸びにつながります」
最高速がものをいうセクションは主にストレート。国際サーキットであればストレートはせいぜい1km~1.5kmと短いが、全周が約13.6kmにも及ぶル・マンのサルトサーキットにはユノディエールと呼ばれる約6kmものストレートが存在する(途中シケインで分割されてはいるが)。ここで勝負が変わってくる可能性があるというのだ。
「ハイブリッドのトヨタは、モーターによる立ち上がりの加速はとにかく速いですが、そこからアシストがもつのはせいぜい数百m?程度。途中からはエンジンだけを使ってストレートを走らなくてはなりません。すると燃料流量が増えて最高速もアップしたプライベーター勢がストレートでトヨタを抜きにかかるかもしれないんです。ユノディエールはル・マンの勝負の命運を分けるといわれるほどの重要セクション。ここでのパフォーマンスは見ものですね」(世良氏)
ワークス同士の死闘はもう見られないが、“孤高のトヨタ”はプライベーター勢と盛大に火花を散らすと見ていいだろう。
世界最高峰の耐久レースに懸けるトヨタ“7年目の命運”、そして近年盛り上がりを見せるGTEクラスとは?今年の見どころに迫った!
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これまで、トヨタと優勝争いを繰り広げるなどして、ル・マンを盛り上げてきた王者ポルシェが昨年限りでLMPクラスから撤退した。その前年には同じく強豪として戦ってきたアウディが撤退しており、活躍の場をフォーミュラEに移している。結局、果敢に戦いを挑み続けてきたトヨタは一度も勝つことがないままLMPクラス唯一のメーカー勢として今年のル・マンを走ることに…。
では、今年は「相手のいないトヨタがぶっちぎりで初優勝!」といった、寒~いシナリオになってしまうのだろうか。WECを世界各国で取材し続けるモータースポーツジャーナリストの世良耕太氏が解説する。
「確かに、今年からトヨタの強敵はいなくなり勢力図は変わりました。しかし、今年もトヨタは簡単に優勝できないと思いますよ。“トヨタ1強”となったことを受けて今年からLMPクラスのレギュレーションが改定され、プライベーター勢の燃料流量規制が緩和されることになったんです。元よりハイブリッドが義務づけられているメーカー勢よりもエンジン車のプライベーター勢はより多くのガソリンを使うことができました。今回の改定でそれがさらに使えるようになったわけです。最大燃料流量が増えることは馬力の上昇、つまり最高速の伸びにつながります」
最高速がものをいうセクションは主にストレート。国際サーキットであればストレートはせいぜい1km~1.5kmと短いが、全周が約13.6kmにも及ぶル・マンのサルトサーキットにはユノディエールと呼ばれる約6kmものストレートが存在する(途中シケインで分割されてはいるが)。ここで勝負が変わってくる可能性があるというのだ。
「ハイブリッドのトヨタは、モーターによる立ち上がりの加速はとにかく速いですが、そこからアシストがもつのはせいぜい数百m?程度。途中からはエンジンだけを使ってストレートを走らなくてはなりません。すると燃料流量が増えて最高速もアップしたプライベーター勢がストレートでトヨタを抜きにかかるかもしれないんです。ユノディエールはル・マンの勝負の命運を分けるといわれるほどの重要セクション。ここでのパフォーマンスは見ものですね」(世良氏)
ワークス同士の死闘はもう見られないが、“孤高のトヨタ”はプライベーター勢と盛大に火花を散らすと見ていいだろう。
今年からWECもワークス参戦はトヨタだけになった。(↑)のように確かに走りでは群を抜いているかと思うが、プライベーターも力をつけているので油断はできない。唯一のワークス参戦で勝って当たり前の中で負けられないトヨタがどう戦うか、興味深いものがある。まずは5月4・5日のスパ・フランコルシャン6時間耐久である程度各チームの力量が見えるだろう。トヨタのルマン挑戦はトムス85CLトヨタのころから見ているが、なかなか勝てない。TS020も98・99年とあと一歩のところで優勝を逃し、2016年はTS050が残り5分でリタイアしている。ルマンには魔物がいるというがまさにそんな感じではある。今年こそは、・・だが、そうそう楽勝と言うわけにもいかないかもしれない。でもまあ、とにかく頑張れ、トヨタTS050、・・(^。^)y-.。o○。
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