陸上自衛隊は27日、全国の部隊を一元的に指揮する「陸上総隊」と、離島奪還作戦の専門部隊「水陸機動団」を新設した。陸自部隊の指揮命令系統を一本化することで有事や大規模災害への機動力を高めるとともに、尖閣諸島(沖縄県石垣市)など南西諸島の防衛体制を強化する狙いがある。陸自では今回の組織改編を昭和29年の創隊以来、最大の改革と位置づけている。

小野寺五典(いつのり)防衛相は27日の記者会見で「陸海空の自衛隊が統合運用により、全国レベルで機動的に対応すべき事態がますます想定される」と陸上総隊の必要性を強調した。

陸上総隊は180人態勢で、司令部を朝霞駐屯地(東京都練馬区など)に置く。従来は北部、東部、西部など5方面隊がそれぞれ管轄エリアの部隊運用を担ってきたが、今後は陸上総隊が一手に担う。海空自衛隊や米軍との調整も行う。

自衛隊の指揮命令系統をめぐっては海自は「自衛艦隊」、空自は「航空総隊」に統一されているが、陸自は各方面隊で作戦を完結できるよう指揮権を分散していた。しかし、安全保障環境の悪化や東日本大震災の経験を経たことで、陸上総隊の必要性が高まった。

陸自の権限拡大を懸念する声もあるが、小野寺氏は会見で「戦前の反省を踏まえ、しっかりとシビリアンコントロール(文民統制)を効かせたい」と語った。

水陸機動団は「日本版海兵隊」とも位置づけられ、島嶼(とうしょ)を占拠された際の上陸・奪還作戦を担う。約2100人態勢で、陸上総隊の直轄部隊として相浦駐屯地(長崎県佐世保市)で新編。2個の水陸機動連隊のほか、水陸両用車を装備する戦闘上陸大隊、支援部隊などで構成される。防衛省幹部は「精強な島嶼奪還部隊の存在が強力な抑止力になる」と指摘する。


統合運用も言葉は格好いいけど、実際にやるとなるといろいろ問題が出てくるんだろう。海空に押されて生き残りをかける陸自だが、起死回生の一手となるか。その目玉の水陸機動団、島嶼国家の日本には必要な部隊だが、迅速に長距離を移動する足がないとねえ。まあ部隊をを作っておくことが先決で装備や体制はこれからと言うことだろうか、・・(^。^)y-.。o○。

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