2007~16年の10年間に日本国内で発生した米軍関係者(米兵、軍属、それらの家族)による一般刑法犯(自動車による過失致死傷を除く)に対する平均起訴率は17・50%で、同期間の日本人を含めた国内全体の平均起訴率41・17%の半分以下の水準だったことが分かった。琉球新報が情報公開請求で得た法務省資料や同省公表の統計などをまとめた。


米軍関係者による犯罪は1953年に日米両政府が「日本にとって著しく重要と認める事件以外は(日本側の)第一次裁判権を行使しない」という密約を交わしていたことが判明している。それから60年以上を経た現在も「不起訴密約」の効力が続き、多くの米軍犯罪で刑事責任が問われずに処理されている実態が改めて浮き彫りになった。

 
また07~16年の10年間で検察は、米軍関係者に対する「強姦罪」の起訴・不起訴を33件決定した。起訴したのはそのうち1件で、この期間の起訴率は3%だった。日本人を含む国内全体の強姦罪に関する10年間(直近で公表されている05~14年)の平均起訴率46・92%を大きく下回った。

 
法務省がとりまとめている「合衆国軍隊構成員等犯罪事件人員調」や同省が毎年公表する「犯罪白書」、今年11月17日に閣議で報告された同白書の17年版数値などを基に算出した。

 
それによると、07~16年の米軍関係者に対する「強姦致死傷罪」の起訴率は30%。不起訴7件、起訴3件だった。「強盗罪」の起訴率は23%。不起訴が10件、起訴は3件だった。

 
一方、「強盗致死傷罪」の07~16年の起訴率は77%と高く、起訴10件、不起訴3件だった。同期間の殺人罪の米軍関係者起訴率も75%と高く、起訴3件、不起訴1件だった。

 
「不起訴密約」は1953年10月28日の日米合同委員会裁判権文科委員会刑事部会で確認されたもの。2008年にその「議事録」などの存在が明らかになった。(島袋良太)


日本側で起訴されなければ何の処罰も受けずにそれで終わりと言うような書き方だが、決してそんなことはない。日本側で起訴されずに裁判権が米側に引き継がれると米軍では軍事法廷を開廷してそこで刑事処分と懲戒処分に当たる行政処分を行う。軍部内の法廷だから「なあなあで甘い」とか思うかもしれないが、手心を加えるなど決してそんなことはない。捜査機関も検察官も裁判官も陪審員もガチンコで非常に厳しい。日本側で裁判を受けた方がずっと刑が軽いように思う。愛人の連れ子を虐待して殺してしまった下士官の事案など日本では傷害致死でいいところ6,7年だろうけど軍事法廷では第一級殺人罪ですべての栄誉権利はく奪の上不名誉除隊で終身刑だった。性犯罪などの日本よりもはるかに厳しい。日本側で起訴しないというのは甘いということではなくて任務で一時的に滞在しているので本来の生活の根拠地である米側の処分に委ねるということではある。そういうことをきちんと説明しないでイカにも米軍に手心を加えているような記事の書き方には大いに問題があると思う。メディアの記事は常に客観的かつ公平であるべきだろう。


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