神戸製鋼所は、アルミ・銅製品のデータ改竄(かいざん)を8日に発表してから1週間足らずで次々に新たな不正が発覚した。特に、川崎博也会長兼社長が「不正はない」と明言した鉄鋼事業の主力製品でも見つかったことで、情報開示姿勢にもまずさが目立った。同社の企業統治(コーポレートガバナンス)は全く機能しておらず、川崎氏の経営責任が厳しく問われそうだ。(平尾孝)
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一連の問題では、各事業所の品質管理部門担当者だけでなく、それ以外の担当者もデータ改竄にかかわっていた可能性が浮上。工場長ら幹部も「見て見ぬふり」をしていた恐れがある。アルミ製品の中には10年前からの不正もあり、「日常的かつ組織ぐるみで改竄が行われていた」ことになる。
「改めておわび申し上げます」
川崎氏は13日の記者会見で苦渋の表情を見せたが、自身の責任問題については「リーダーシップを発揮して、難局を切り抜けることがトップとしての責任」と強調。「(進退は)慎重に考えたい」と述べるにとどめた。
川崎氏は前日、経済産業省で記者団に対し、鉄鋼部門の不正は「ない」と言い切ったばかり。それが、翌日には鉄鋼製品など9製品で不正を確認したと発表した。
「4月以降の監査、9月からの自主点検では見つけていないという意味」と説明したが、取引先や消費者の理解は得られそうにない。前日の発言を簡単に覆す“軽い”経営トップでは信頼回復は難しく、社内外から「辞任は避けられない」との声が上がりそうだ。
車のボンネットやドアに使ったトヨタ自動車などは、安全性に問題がないか調査を進めている。
海外企業では米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーターのほか、米航空機大手ボーイングも調査に乗り出した。影響は広がり続けており、事態収拾の見通しは立たない。
神戸製鋼の対応が遅れれば、日本の「モノづくり」の信頼は根底から崩れる。
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一連の問題では、各事業所の品質管理部門担当者だけでなく、それ以外の担当者もデータ改竄にかかわっていた可能性が浮上。工場長ら幹部も「見て見ぬふり」をしていた恐れがある。アルミ製品の中には10年前からの不正もあり、「日常的かつ組織ぐるみで改竄が行われていた」ことになる。
「改めておわび申し上げます」
川崎氏は13日の記者会見で苦渋の表情を見せたが、自身の責任問題については「リーダーシップを発揮して、難局を切り抜けることがトップとしての責任」と強調。「(進退は)慎重に考えたい」と述べるにとどめた。
川崎氏は前日、経済産業省で記者団に対し、鉄鋼部門の不正は「ない」と言い切ったばかり。それが、翌日には鉄鋼製品など9製品で不正を確認したと発表した。
「4月以降の監査、9月からの自主点検では見つけていないという意味」と説明したが、取引先や消費者の理解は得られそうにない。前日の発言を簡単に覆す“軽い”経営トップでは信頼回復は難しく、社内外から「辞任は避けられない」との声が上がりそうだ。
車のボンネットやドアに使ったトヨタ自動車などは、安全性に問題がないか調査を進めている。
海外企業では米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーターのほか、米航空機大手ボーイングも調査に乗り出した。影響は広がり続けており、事態収拾の見通しは立たない。
神戸製鋼の対応が遅れれば、日本の「モノづくり」の信頼は根底から崩れる。
神戸製鋼にしても日産にしても日本を代表する大企業がどうして自ら企業倫理を踏みにじるようなことをするんだろうか。神戸製鋼所の場合、規格を満たしていない製品を規格を満たしているとして販売していれば詐欺にもなりかねない。コストや納期の問題で、・・と言うが、企業だろうが個人だろうが、何よりも大切なことは信用ではないだろうか。日本の製品は高品質で壊れないという世界の評判が一気に覆るかもしれない重大事ではある。自分良ければすべて良しではなく、自らの技術に誇りを持ち、顧客に誠実に対応してきた日本企業の伝統を忘れないでほしい。技術と信用は「モノづくりの両輪」だろう。
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