神戸製鋼所がアルミ製品の性能データを改竄(かいざん)していた問題で、不正の対象となった製品を使用していた企業が10日までに相次いで判明した。自動車大手各社のほか、JR東日本などの新幹線の車両にも使用。三菱重工業や川崎重工業など防衛産業の関連製品や、鹿児島県の種子島宇宙センターから10日に打ち上げられた三菱重工製の国産ロケット「H2A」にも使われていた。
神戸製鋼幹部は10日、工場長レベルが改竄を黙認していたと明らかにした。
経済産業省は神戸製鋼に対し、事実関係の究明や再発防止策を講じるよう指示した。国土交通省は自動車や航空機関連のメーカーに使用状況の確認を要請している。
自動車では8日に公表済みのトヨタ自動車に続き、日産自動車とSUBARU(スバル)、マツダ、ホンダ、三菱自動車が神戸製鋼製アルミを使用していたことを発表。スズキもバイクで使っているという。
自動車で安全性に関わる重要部品で強度不足などが確認されれば、大規模リコール(回収・無償修理)に発展する恐れもある。
JR東日本に加え、東海、西日本の新幹線の車両にも使用されていたが、強度に問題はないという。日立製作所はJRへの納入品のほかに、英国向け鉄道車両の一部に使用されていたと明らかにした。
防衛産業では三菱重工、川崎重工、IHI、スバルが使用しており、各社が安全性に問題がないか検証している。防衛省の青柳肇報道官は10日の記者会見で、問題の製品が自衛隊の航空機や誘導兵器に使われている可能性があるとした上で「メーカーから航空機の運用には影響がないと報告を受けている」と述べた。
開発中の国産ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」に使っている三菱重工子会社の三菱航空機は「安全性に問題はなく、納期は変わらない」とした。
一方、10日の東京株式市場では神戸製鋼株に売り注文が殺到。株価は値幅制限の下限(ストップ安水準)となる前週末比300円安の1068円となった。
どうしてこういうことをするのかねえ。航空機・ロケット、自動車、鉄道、防衛産業まで先端工業製品への影響は計り知れないだろう。神戸製鋼の株はストップ安と言うが、自社への影響も計り知れないだろう。真洋は失う時は一瞬だが、築き上げるには長い時間がかかる。一度失った信用は容易には取り戻せない。
日本ブログ村へ(↓)