釧路港-矢臼別演習場 直線距離で50キロ
陸上自衛隊第7師団(千歳)が矢臼別演習場(根室管内別海町など)で行う総合訓練の一環として、6月下旬に釧路港から同演習場まで戦車の公道走行を計画していることが10日、分かった。近年は千歳―苫小牧港などの区間で公道走行をしているが、釧路港―矢臼別演習場は直線で約50キロあり、自衛隊の戦車公道走行としては最長規模となる。中国を意識した南西方面重視の防衛政策を受け、道内の戦車部隊が遠隔地に行くことを想定した移動の実践的訓練とみられる。
地元自治体や陸自関係者によると、公道走行は戦車数両で行う計画。千歳の駐屯地から公道を約30キロ走行して苫小牧港まで移動し、フェリーで釧路港まで運んだ後、矢臼別演習場まで自走する。
経路は国道272号などの幹線道路が検討されているとみられ、直線距離で約50キロ、国道272号を使うと約70キロの道のりとなる。
陸自関係者によると、戦車の公道走行の事例は道外ではほとんどなく、数年前まで第5旅団(帯広)が帯広、鹿追(十勝管内鹿追町)両駐屯地間約45キロを走行させていた。千歳市内では駐屯地から演習場まで約10キロを日常的に走行している。
戦車の最大の弱点は自走だと言う。無限軌道でどこでも走れそうだが、長距離を走らせると故障続出で立ち往生が頻発するらしい。あれだけの重量があるのだから走行系にかかる負担も半端じゃないんだろう。通常は戦車の数だけ戦車トランスポーターを装備するらしいが、自衛隊の場合、トランスポーターの数が少ないと言う。また、公道を走行する場合は法令により夜間限定とされ、先導車をつけた上で緑色の回転灯を発光させて走行しなければならないなど制限が多いので自走が必要なんだろう。東名を74式を乗せて走るトランスポーターを見たことがあるが、間近で見る戦車の大きさにはちょっと驚いた。釧路港から演習場までは国道272号を使用すると70キロほどあると言う。何両の戦車が走るのか知らないが、ちょっと壮観だろう。
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