トランプ米大統領は27日、北朝鮮の核・ミサイル開発を巡ってこう着状態となれば、同国との大きな紛争が起きる可能性があると述べた上で、外交的な解決を望む姿勢を示した。ロイターとのインタビューで語った。

29日に就任から100日を迎えるトランプ氏は、大統領執務室でロイターに対し「最終的に北朝鮮と大きな、大きな紛争が起きる可能性はある」と述べた。

一方、平和的な解決を望む姿勢もうかがわせ、「外交的に解決したいが、非常に困難だ」とも語った。

また、北朝鮮の行動抑制に向けた取り組みへの中国の協力について、習近平国家主席を称賛。「精一杯力を尽くしてくれていると確信している。混乱や死は決して見たくないだろう」と述べた。

ただ「そうは言っても習氏が愛情を持っているのは中国であり、中国の国民だ。何かを実行したいと思ってもできないということも恐らくあり得る」との見方も示した。

トランプ政権は26日、北朝鮮について「国家の安全保障にとって差し迫った脅威であり、外交政策の最優先事項」との認識を示した。

トランプ氏は、金正恩朝鮮労働党委員長が理性的な人物と思うかとの質問に対して、理性的だと仮定した上で行動していると述べた。

金委員長が若くして国のトップに就いたことに言及し、「とても難しいことだ。彼が理性的かどうかについて私は意見を持たない。彼がそうであることを望む」と語った。

またトランプ氏は、台湾の蔡英文総統が意向を示した2度目の電話会談に否定的な立場を示したほか、韓国に配備を計画する米新型迎撃ミサイル「THAAD(サード)」について、韓国側に10億ドルの支払いを求めたいと述べた。

<韓国との貿易協定を見直し>

対韓国の大規模な貿易赤字を理由に、トランプ大統領は韓国との自由貿易協定(FTA)を停止あるいは再交渉すると語った。

大統領は2012年に発効した米韓FTAについて、米国がカナダ、メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しを完了した後、再交渉の対象になると指摘。

米韓FTAは「ヒラリー(クリントン前国務長官)が結んだ、受け入れられない、ひどい協定だ」と批判し、米国は同協定を「再交渉もしくは停止する」と語った。

米国税調査局のデータによると、米国の対韓国貿易赤字は、米韓FTA発効前の2011年は132億ドルだったが、2016年には277億ドルまで増えている。

トランプ大統領はまた、北朝鮮からのミサイル攻撃を想定して米軍が韓国に配備しているミサイル防衛システムのコストは約10億ドルだと説明。「私は韓国側に対し、費用を負担するのが適切だと伝えた」と語った。

中東については、来月の欧州歴訪に合わせ、イスラエルとサウジアラビアを訪問することを検討していると明らかにし、イスラエルとパレスチナの和平を実現したいと強調した。

<中国に配慮>

トランプ大統領は、台湾の蔡英文総統がトランプ氏と再び電話会談を行う可能性があると述べたことについて、北朝鮮を巡る対応で中国が協力的な姿勢を示している中で習近平国家主席との間に問題を引き起こしたくないとして、再会談に否定的な立場を示した。

蔡総統はロイターとの27日のインタビューで、「トランプ大統領自身に電話する機会は排除しない」と述べていた。

トランプ大統領はこれについて「私は習主席と非常に良好な個人的関係を築いた。大きな問題について習氏が全ての可能な措置を講じてくれていると心から感じる」と述べた。この発言は、北朝鮮による新たなミサイル発射や核実験の阻止に中国が取り組んでいる可能性を示す兆候が見られることに言及したものだ。

大統領はその上で「こうした中で習氏にとって困難な状況を引き起こしたくない」とし、「習氏は指導者としてすばらしい仕事をしており、それを妨げるようなことはしたくない。したがって、当然(蔡氏よりも)習氏と先に話したい」と述べた。

トランプ大統領は就任前の昨年12月に蔡総統と電話で会談。米台首脳が直接接触したのはほぼ40年ぶりとなり、トランプ氏は米政府が尊重してきた「一つの中国」政策に疑問を呈していた。

しかし今年2月には同政策を尊重することで中国側と一致し、今月初めには習主席と米フロリダ州で会談した。

27日のインタビューで蔡氏の提案に否定的な立場を示したことは、北朝鮮との緊張緩和に向けトランプ大統領が中国の協力をいかに重要視しているかを浮き彫りにしている。

<サウジを批判>

一方、サウジアラビアについては、米国を公平に扱っておらず、米国はサウジ防衛で「巨額」を失っているとの認識を示した。「率直に言って、サウジは米国を公平に扱っていない。なぜなら、われわれはサウジの防衛で巨額の資金を失っているからだ」とトランプ大統領はインタビューで語った。

5月後半のサウジとイスラエルの訪問について協議していることも確認した。大統領は5月25日にブリュッセルで開催される北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議に出席する予定で、これに合わせた外遊の可能性がある。トランプ氏は大統領選挙期間中も、サウジは米国による防衛に十分に報いようとしていないと批判していた。

また過激派組織「イスラム国」(IS)については「打倒すべき」と強調。イスラム過激派の打倒についての最終段階について尋ねられると「屈辱とともに終わらせる。そうでなければ本当に厳しくなる。しかし終わりがやってくる」と述べた。戦略の詳細には言及しなかった。

イスラエルとパレスチナの対立については「平和を望んでいる。両者間で平和が成立しない理由はない」と述べた。

また、イスラエルを訪問する場合、エルサレムを首都として認めることを表明するのかとの質問には「1カ月したら質問してくれ」と述べるにとどめた。


北朝鮮はなあ、いくら空母を並べてもバカ大将、「ごめんなさい」はしないだろうし、米国もこれだけやって何の成果もなく引き上げたんじゃあ、ただなめられて世界の笑いものになるだけだし、・・。武力行使となれば結果は見えてはいるが、韓国、そして日本が相当に大きな損害を被ることになるだろうし、・・。中露が介入してくるともっと厄介なことになるかもしれない。ただ米国が先に手を出すことはないだろう。あの国は伝統的に西部劇のように「先に抜かせろ」が正義だからなあ。相手が先に手を出すように仕向けるだろう。 どうなるのかねえ。中国の石油供給がカギと言うけど日本も「自存自衛」と言って開戦したしなあ。いずれ近いうちに始まるような気がしないでもないが、・・。その時は平和ボケ日本も覚悟しておかないといけないな。



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