安倍晋三首相は、東日本大震災の被害に関し「まだ東北で良かった」などと発言した今村雅弘前復興相の更迭を即断した。後任の復興相に自民党の吉野正芳氏(衆院福島5区)を起用。国会運営などへの影響を最小限に抑えようと素早く幕引きを図ったものの、閣僚や政務官らの不用意な言動が相次ぐ中での失言が政権に与えたダメージは大きい。

 
25日午後6時過ぎだった。安倍首相は官邸で開かれた経済財政諮問会議が終わると、同席していた菅義偉官房長官と向き合った。30分ほど前に今村氏が自民党二階派のパーティーで講演した内容が伝えられていた。「これはダメだ。国民に申し訳ない」。安倍首相と菅氏の考えは一致し、迷うことなく更迭を決めた。

 
東日本大震災からの復興を最重要課題に掲げる安倍政権にとって、擁護する余地は一切なかった。安倍首相はすぐに二階派パーティーに駆け付け、あいさつ冒頭で謝罪。一方の菅氏は今村氏を呼び出し、事実上の更迭を直接伝えた。皇居での後任復興相の認証式を26日に行う段取りも整えた。

 
スピード決着に動いたのは、今年に入って閣僚や政務官らの失言、不祥事が頻発していることも背景にある。

 
金田勝年法相は2月、「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案の国会審議をめぐる「法案提出後に議論すべきだ」との報道機関向け文書を撤回、謝罪した。3月には岩手県の豪雨被害視察に絡み務台俊介衆院議員が「長靴業界はもうかった」と発言し、内閣府兼復興政務官を辞任。今月は女性問題で中川俊直衆院議員が経済産業政務官を辞任し、山本幸三地方創生担当相も「一番のがんは文化学芸員」などと発言し批判を受けた。

 
安倍政権の「緩み」が指摘される中での失言は、致命傷になりかねない。菅氏は26日の記者会見で、「大臣、副大臣、政務官は内閣の一員として常に緊張感を持って職務にあたるのは当然のこと。あらゆる機会に徹底して浸透させていきたい」と強調した。

 
これまで安倍首相は、菅氏や麻生太郎副総理兼財務相、岸田文雄外相らを主要閣僚に重用する一方、その他の閣僚や副大臣、政務官の人事は派閥のバランスなどに配慮してきた。それだけに、自民党内からは「派閥の“在庫一掃セール”で内閣改造をしたツケがきた」(幹部)との声が漏れている。


重要閣僚はがっちり固めてあるが、それ以外はどうもねえと言うところだ。法務大臣もなんだかわけの分からない答弁ばかりしているし、今回の復興大臣にしても思っても言って良いことと悪いことがある。そのくらいは弁えるべきだろう。主管大臣なんだから分からなければ勉強会でも何でもやって勉強しろ。メディアを捌くくらいの知恵と機転は持て。大臣になりたいならそれなりの素養と分別くらいは養っておけ。情けないなんてレベルじゃない。そんなのを税金で飼っていること自体バカバカしい。政治家の常識ってちょっと違うんじゃないのか。


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