ロシアのショイグ国防相は22日、今年中に北方領土を含むクリル諸島(千島列島)に新たな師団を配備する考えを露下院で明らかにした。露国防省は一昨年から北方領土の国後、択捉の両島で軍駐屯地の宿舎などの施設整備を活発化させており、両島が配備先となるとみられる。師団の規模は5000人以上を想定している模様だ。
これについて、上月(こうづき)豊久・駐露大使は22日の定例記者会見で「我が国の北方領土問題に対する立場と相いれない」と述べ、懸念を表明した。
ショイグ氏は、下院で国防政策について報告し、その中で今年中に配備を計画する新たな師団について説明した。国境付近の防衛強化が目的で、露西部と南西部に計3師団、クリル諸島に1師団を配備するという。ショイグ氏は「我々はクリルの防衛を活発化させている」と語った。
北方領土問題の解決を目指す安倍晋三首相は昨年12月のプーチン露大統領との首脳会談で「北方領土における共同経済活動」の協議開始などに合意。だが、露軍は昨年11月までに国後、択捉の両島に最新鋭ミサイルシステムの「バスチオン」などを初めて配備するなど、あくまで「自国領」として北方領土の軍備を強化している。
岸田文雄外相とラブロフ露外相は今月17日の会談で、日露の外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を3月20日に東京で再開することに合意した。ラブロフ外相とショイグ国防相が訪日することになっており、日本側はこの協議などでロシア側に北方領土の軍備について真意をただし、懸念を伝えることになりそうだ。
取られた領土は実力を以って取り返す以外にはない。これが国際社会の常識、沖縄や小笠原を返した米国は例外中の例外、ただこれも返した方が自国にとって利益があると言う計算の上に成り立っていることだろう。竹島も北方領土も話し合いでは絶対に帰っては来ない。交渉で何とかするならそれを材料に別の利益を取ることを考えた方が良い。
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