埼玉県で先月31日、ある容疑で75歳の男が逮捕された。

この事件を起こした運送業の原口勇容疑者は、去年9月、狭山市の路上を歩いていた87歳の女性に対し、下半身を露出した公然わいせつの疑いが持たれている。警察によると、原口容疑者は軽トラックで女性を追い越した後、軽トラックから降り、話しかけながら犯行に及んだということで、取り調べに対し容疑を認めている。

 
埼玉県内では去年、高齢の女性を狙って下半身を露出する事件が数件相次いでいて、警察は関連を調べている。

 
高齢者と性の問題。私たちはどのように向き合っていけばよいのだろうか。

 
「犯罪というものを見るときにも、私たちが今まで持っていた固定観念とは違う形でもう出て来始めているというのが一つの事実である」と語るのは、高齢者の犯罪にも詳しい犯罪心理学者の出口保行氏。高齢化社会真っ只中の日本社会において、少年犯罪としてイメージされるような万引きなどもお年寄りの方が多くなってきたということを例に挙げて訴える。

 
高齢者数と強姦検挙数(高齢者)、強制わいせつ検挙数(高齢者)の数については、増加が続いており、30年前と比較してもその急増ぶりがわかる。

1986年:約1247万人 3人 11人
2015年:約3449万人 32人 223人

これに対し、出口氏は「性的な欲求というのは実は非常に強い欲求。年齢が上がるにつれて衰えていくと思われがちだが実はそんなことはあまりない」とし、身体機能・性的な欲求というこの二つに関して「自分の身体機能が衰えたときにその(性的な欲求の)強さが非常に高い状態であるとそれが犯罪という形で行動化されるということは十分に考えられる」と説明した。

 
日本老年学会の分析によると65歳以上の高齢者の知的機能は10歳ほど若返っていることが判明したという。脳卒中、心筋梗塞などの病気にかかる割合も大きく減り、歩く速さや握力、片足立ちの時間などは20年前に比べて軒並み上昇していたそうだ。

 
さらに、性機能の若返りを示すデータも存在するという。「配偶者との性交渉を望む」70代男性の割合はおよそ4割。90代男性の8割、女性の7割が「性に積極的である」というアンケート結果もあるそうだ。一方で、梅毒の男性の感染者数は20代前半を60代が上回り、高齢者の性との向き合い方も問われている。

 
出口氏は犯罪における“リスク”と“コスト”という考え方を示す。“リスク”とは「それをやることで検挙される可能性の高さ」、“コスト”というのは「やったと分かったことによって自分が失うものの大きさ」であるそうだ。

 
この“コスト”に関して今日の老人は問題があるのではとの考えが出口氏だ。「私たちはリスクもコストも高い状態であれば犯罪はしない」と述べ、高齢者で知り合い・友達があまりいなく家族を失っている状況になった場合を挙げ、「“リスク”の部分は当然やれば捕まるだろうとは思っているかもしれないけれど、“コスト”の部分が非常に低くなってしまう」とした上で、「そうすると動機を形成したことが行動化につながりやすくなる状況というのが今の高齢者社会では起きている」と語った。

 
相次ぐ高齢者の性犯罪。元気な高齢者が多いのはいいことであるが、犯罪を防ぐシステムが求められていることはいうまでもない。


性欲と言うのは男女とも死ぬまであるそうだ。年を取ると枯れていくなどと言うのは妄言も甚だしいらしい。男性の勃起機能もハード面では20代も80代も何ら変わらないそうだ。ただ、それを起動させるソフト面が身体能力、興味や好奇心など20代と80代では全く違うので差が出てくるらしい。それぞれの世代にはそれぞれのスタイルがある。過去の高齢者はそれなりに枯れたふりを演じていたのかもしれないが、最近は年配の方でも若いころのスタイルで通している人も多い。ところでここにあるように公然わいせつなど出して喜んでいるような性癖はこれは一生治らん。持って生まれたもので本能のようなものだ。人には誰にも性癖、いわゆるフェチというもの、があり、性の興味の対象は異なる。以前、ある人が、「俺、最近、真剣に思うんだけど露出とか子供だとか異常なものに性の興味を持たずに生まれて来て良かった」とつくづく言っていたが、真実だと思う。まあ、年を取っても元気で盛んなのは良いことだと思う。犯罪や病気は困るが、その辺だけ注意して大いに楽しめばいい。でも、時々思うのだけど最近の若い世代は人前で抱き合ったりキスしたりしているが、そういうスタイルは年をとっても持ち越されるのだろうか。あと何十年かすると街のあちこちで抱き合ったりキスしたりする高齢者が急増するとか、・・。


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