メキシコのイルデフォンソ・グアハルド(Ildefonso Guajardo)経済相は24日、米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)新政権との北米自由貿易協定(NAFTA)見直し交渉が行き詰ればNAFTAを脱退する可能性もあると述べた。
トランプ氏は大統領選で、メキシコとの国境に巨大な壁を建設し、その費用はメキシコ側に支払わせると公約。昨年実績で250億ドル(約2兆8500億円)に上るメキシコ移民による本国への送金を利用するとも脅していた。
グアハルド経済相は24日、米首都ワシントン(Washington D.C.)で26~27日に米当局者と会談するのを前に、地元民放テレビ局テレビサ(Televisa)のインタビューに応じ、「最初から引いておかなければならない譲れない一線がある」と語った。
また、国境の壁や送金が議題に上るようなことになればメキシコ代表団は交渉のテーブルを立つのかと問われ、「もちろんだ」と答えた。
1994年に発効したNAFTAについて、メキシコ政府は「近代化させる」ことには応じる姿勢を見せている。メキシコはNAFTAの効果で米国との貿易額が年間5310億ドル(約60兆5000億円)に拡大している。輸出の8割が米国向けとなっており、経済面での米市場依存が鮮明だ。
それでもグアハルド経済相は「今より恩恵が減るのであれば、とどまる意味はない」と述べ、NAFTA脱退も選択肢に入れていることを明らかにした。
メキシコのエンリケ・ペニャニエト(Enrique Pena Nieto)大統領は23日、米国との関係再交渉に当たり「対立も服従もしない」と言明。また、トランプ新大統領が環太平洋連携協定(TPP)からの離脱に関する大統領令に署名したことを受け、他のTPP加盟国と個別に新たな2国間協定について協議していきたい意向も示している。
メキシコからの輸入品には高い国境税をかけるだの、国境に壁を作って費用はメキシコに払わせるだのと言いたい放題言われればメキシコだって怒るよなあ。防衛機協定も利益がなければ留まる必要はない。協定を結んだときは各国の最大公約数だったんだろうけど、・・。「ビーンボールを投げつけて譲歩を引き出す作戦か」と言う日本の政府高官だが、トランプ政権は1期4年だろう。そこを凌げばと言うか、積極的に打って出て世界の仕組みを変えようと言うか、・・難しいところではある。
日本ブログ村へ(↓)