宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業が2日、気象衛星「ひまわり9号」を搭載したH2Aロケットの打ち上げに成功した。成功は、三菱重工や衛星本体を製造した三菱電機にとって、技術力を世界にアピールする格好の機会となる。現状では欧米に後れをとっているが、海外からの受注拡大を最優先課題と位置づけ、巻き返しを図る構えだ。

 
打ち上げ後に鹿児島県の種子島宇宙センターで記者会見した三菱重工の二村幸基執行役員フェローは「世界市場でシェアを伸ばしたい」と述べ、宇宙事業の拡大に意欲をみせた。大型客船の工事遅れや新型旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」の納入延期に直面する同社にとって、今回の成功は明るい材料になった。

 
H2Aは、米ベンチャー、スペースXの「ファルコン9」や欧州の「アリアン5」がライバル。打ち上げ費用は、ファルコン9の60億~70億円に対し、H2Aは100億円程度と差があるが、天候以外の要因に左右されず、予定通り打ち上げられるのが強みだ。

 
平成24年に韓国の衛星を打ち上げて以来、カナダとアラブ首長国連邦(UAE)から受注し、少しずつ実績を積み上げている。32年には三菱重工が開発に深く関与し、費用をH2Aの半分に抑えた新型ロケット「H3」の初号機打ち上げも控える。

 
三菱電機も20年以降、シンガポールやトルコ、カタールから受注。32年度には宇宙事業の売上高を現状より5割多い1500億円に増やす方針だ。


最近、客船部門の巨額損失や撤退、MRJの度重なる納入延期などでとみに評判を落として減益となり、信用失墜著しい三菱重工だが、今回の打ち上げ成功はいいニュースだろう。三菱重工は空へ、・・。生き残る道はこれしかない。


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