沖縄県東村高江で米軍ヘリパッド建設に反対する市民に機動隊員が「土人」「シナ人」などと差別発言した問題を巡り、抗議決議を審議した25日の県議会総務企画委員会で、沖縄・自民の議員が発言は市民の挑発が原因だとの認識を示し、市民側の発言を問題視した。逮捕権など強い公権力を持つ警察の職務中の発言と、市民の発言を同列で比較する姿勢に疑問の声が上がりそうだ。

 
発言したのは又吉清義氏で、反対派も警察官に暴言を吐いているとして批判。市民側に挑発やあおりなどがあったとしたら「犯罪行為ではないのか」と述べ、「土人」発言の映像撮影者が特定できているとして経緯を調査すべきだと主張した。

 
また、「土人」「シナ人」の受け止めは「千差万別」とも発言。特に「シナ人」は、高齢者は抵抗感なく使用しているとし、「あまりにも過敏に反応し過ぎでは」とも語った。

 
また、花城大輔氏も市民の発言を問題視し、県警に内容を質問。重久真毅警備部長は隊員の報告として「トラックにひかれて死ね」などの発言が市民から出たと説明した。重久氏は「警察官も人間なので冷静さを保てない人が出てくるのも事実」との認識を示した。


■抗議決議は持ち越し
 
渡久地修委員長が抗議決議と意見書の文案を提案したが、沖縄・自民が会派内で協議が必要として結論を26日に持ち越した。26日の委員会で全会一致となれば28日に臨時会を開き可決される見通し。

 
ただ、沖縄・自民内には抗議の必要性を認める意見がある一方で「機動隊員の発言は県警本部長がすでに謝罪しており、抗議の必要はない」との意見もあり、対応は流動的な面もある。

 
抗議決議、意見書を巡っては、与党内で機動隊の撤退を盛り込む案があったが、野党や中立を含めた全会一致を目指すため、委員長提案で撤退には踏み込まず抗議する文案を提案した。


■同列視できない
 
【解説】東村高江のヘリパッド建設現場での「土人」「シナ人」発言を巡り、県議会の自民党議員の一部から抗議する市民側の発言を問題視し、抗議行動の在り方の確認まで求める声が上がった。圧倒的な権力を持つ警察と、力を持たない市民との関係性を無視し「どちらにも非がある」とみせかける、市民弾圧ともいえる。

 
県議は総務企画委員会で、市民側にも「暴言」があり、機動隊の差別発言を誘引したとの認識を示した。

 
混乱する高江の現場で、市民側が荒い言葉で機動隊に抗議する姿があるのは事実だ。だが、逮捕権など圧倒的な公権力を持つ警察側と、非暴力で声を上げる市民の抗議を同列視するのは、とても平等ではない。

 
大阪の松井一郎知事の機動隊擁護発言も問題は底通する。声を上げる弱者を徹底的にたたき、権力側を正当化する、という姿勢だ。

 
翁長雄志知事は名護市辺野古の新基地建設や高江ヘリパッドでみせる政府の強行的な手法に、「沖縄以外の都道府県で同じことができるのか」と疑問を投げ掛ける。日本の南の島に迷惑施設を集中させ、上がる反発の声を力で抑える。これが今、沖縄で起きている現状だ。警察の差別発言を“好機”とし、抗議する市民の権利まで抑制することは許されない。


普通のけんかなら「売り言葉に買い言葉」だろうけど極左系市民と警察と言う立場では、相手は警察が暴言を吐くことを期待して挑発しているのでそれに乗ってはいけない。乗った時点で負けになる。そして弱者一般市民対国家権力と言う構図に持ち込まれて極左支援新聞などにこれでもかと非難される。相手はこれを狙っている。沖縄に巨大基地を集中させて強権発動を行うと言うが、首都圏にも横須賀、横田、厚木、座間のような巨大な米軍基地はある。そして沖縄と同じように米軍人による事件や事故も発生している。それでも沖縄のような対応はしない。どこがどう違うのか分からんけど、・・。


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