米国防総省は21日、海軍の誘導ミサイル搭載駆逐艦「ディケーター」が同日、「航行の自由作戦」の一環として南シナ海を航行したと発表した。

声明で通常の作戦であり、混乱なく航行したと述べた。進入した海域などには触れなかった。

米ホワイトハウスのアーネスト報道官は中国の国名に言及した上、「重要なのは航行の権利や自由、米国を含む全ての国家が国際法下で行使を認められている海洋の合法的利用を違法に規制することは出来ないことだ」と主張した。

一方、ロイター通信によると、中国国防省はディケーターの今回の行動は「違法かつ挑発的」と非難。中国の戦闘艦船2隻が同駆逐艦に対し退去を警告したと報じた。中国は米軍の航行自由作戦の実施に対し中国の主権を脅かしていると反発し、ここ数カ月間では戦闘機発進や艦船派遣の措置を講じている。

主権論争が長引く南シナ海では過去2年、人工島建設などを図る中国の強硬的な措置が目立ち、緊張が高まっている。常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)は今年7月、フィリピンの提訴を受け、南シナ海での中国の主権を否定する判決を下していた。

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南シナ海に面するベトナム南部の軍事要衝カムラン湾に22日、中国海軍のミサイル艦など3隻が寄港した。

カムラン湾に大型艦船や民間船舶が利用できる国際港が3月に開設されて以降、中国艦の入港は初めて。26日までの日程で、ベトナム海軍との交流などを予定している。

カムラン湾は、中国が軍事拠点化を進める南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)、西沙(同パラセル)両諸島に比較的近く、重要性が高まっている。4月に海上自衛隊の護衛艦、今月2日には米海軍の艦船が寄港した。

米軍は21日、西沙諸島沖で中国が実効支配する島々に艦艇を送る「航行の自由作戦」を実施したばかり。ベトナムが中国を警戒しつつも、中国艦の寄港を認めたのは「バランス外交」の一端と解釈できる。 


大国の思惑と中小国の思惑はなかなか一致しない。フィリピンもそうだし、ベトナムもそう。中小国家が大国と隣り合わせて生きていくにはその場その場で知恵を出さないといけない。超高速参勤交代でもピンチになると家老に、「相馬、家内一の高禄取りだろう。知恵を出せ、知恵を、・・」と言われて家老は知恵を絞っていたが、小さな国も知恵を出さないと生きていけないようだ。日本はどうなんだろう。経済的には大国だが、軍事的には準大国くらいか。日本の場合は中小国家の取りまとめに知恵を出さないといけないのかも、・・。


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