先日、中高年の二輪教習生の方と話をしたが、その方は普通二輪AT限定教習を受けている。そこで話の振りとして、「大型を取る気はないんですか。限定なしの普通二輪を受ければよかったのに、・・」と言うと、「いやあ、Vmaxに乗りたいんですが、夢なんですよ。先日もバイク屋に行ったんですが、Vmaxが置いてあって、良いですねえ、あのバイクは、・・。」と言う。
「じゃあ、大型二輪どうですか。試験場一発は今でも狭き門ですが、ここなら受ければまず合格します。夢をかなえてください」と言うと、おじさん曰く、「昔は暴走族でずい分と走ったんですがね。白紙免許で、・・。でもねえ、今、バイクを目の前にすると400でも怖いんですよ。乗れるかなと思うと、・・。だからVmaxも夢なんですが、やっぱりあのバイクに乗れるかなと思うと怖くなってしまってねえ。」と寂しそうに笑う。
その言葉を聞いて、「ああ、バイク乗りがバイクを降りる時ってバイクが怖くなったときかな」と思った。この教習生も昔は族で相当なことをしてきたんだろう。それが人生もそろそろ仕上げの時を迎えて自分自身や自分が背負っているものを考えると自分が好きなバイクに乗りたいと思っても、実際に乗るかと言われると乗るのが怖くなってしまう。そんな気持ちって分かるような気がする。
若い時なら結婚したとか、子どもができたとか、自分を取り巻く状況でバイクを降りるんだろうけど年齢が行くと自分自身の事情と言うことになるんだろう。
バイクに乗るのは気合と度胸と、そして体力だと思うが、そのどれか一つでも欠けてしまったらやはり怖くなるだろう。僕は全くそんなことは思ったことがない。CB1300スーパーボルドールには全幅の信頼を置いているし、そのスーパーボルドールに乗ることが怖いなどとは思わない。
でも近い将来、気合か度胸か体力か、そのどれかが欠けたことを自覚してバイクを降りる時が来るんだろうとは思う。その時にどうするかなあ、完全いバイクを降りるのか、それとも小さいバイクに換えるのか、・・。まあ、それはその時が来たら考えよう。
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