中谷元・防衛相は11日、治安情勢が悪化している南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)に参加中の陸上自衛隊の活動について、「(PKO)参加5原則が崩れたとは考えていない」と述べ、派遣要件が維持されており、部隊を撤収する考えがないことを示した。防衛省で記者団に答えた。
中谷氏は「武力紛争が発生したとは考えておらず、反政府側が紛争当事者に該当するとも考えていない」と説明した。陸自部隊が日本隊の宿営地がある首都ジュバのトンピン地区で受け入れている避難民に対し、テント設営や食料、水などの提供をしていることを明かした。
政府は11日午前、首相官邸で、南スーダン情勢に関する国家安全保障会議(NSC)を開催。菅義偉官房長官は記者会見で、ジュバの在留邦人約70人の全員無事を確認したと説明した。邦人退避のため、航空自衛隊の輸送機C130をアフリカ東部のジブチに派遣することも明らかにした。また、中谷氏は、ジュバで邦人を退避させるための陸上輸送を行う考えを示した。PKO協力法に基づき、邦人退避のための陸上輸送は初めてという。
異なる部族が入り混じり、武器がありふれているアフリカの国では統一政権を樹立するのは極めて難しい。政府は武力紛争が発生したとは考えていないと言うが、異なる勢力が武器を使って争っているのが、武力紛争でなければ何が武力紛争か。しかも紛争下で住民を保護するのが、国連軍の役目というと自衛隊はもう足が抜けなくなって泥沼にとらわれるということか。C130が邦人救護に向かったと言うが、特殊作戦群でも乗せていったのだろうか。戦闘が本務ではない施設部隊では戦闘になると心もとないのではないか。
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