御存知の通り自動車のカタログに記載されている燃費と、実際の燃費は大きく乖離している。大雑把なイメージで言えば、カタログに出ている数字の60~65%程度が実力。例えばトヨタ・プリウスのカタログを見ると、1リッターで37,2km走ると記載されているものの、普通に走れば20~25km/Lの間くらいだと思う。


ちなみにアメリカでも全く同じタイプのプリウスを販売しているけれど、カタログ燃費は22,8km/Lで実燃費に極めて近い。同じくマツダ・アテンザだって、2,5リッターエンジン搭載車のカタログ燃費が16km/Lなのに対し、アメリカで販売されている同じエンジン搭載車のカタログは12,3km/Lとなっている。これまた実燃費に極めて近い。


三菱自動車の燃費不正問題で国交相は「燃費の計測方法を変える」と言っているけれど、今の誇大な燃費計測方法を推進しているのは国交省である。自動車メーカーからすれば、日本もアメリカ方式を採用してくれた方がユーザーの信頼感を得られるため、出来れば実燃費に近い燃費表示にして欲しいと以前から思っている。


今回の問題で国交相が「日本の誇大カタログ燃費見直す」と言っているようだけれど、その計測方法を変えてこなかったのは国交省であり自動車メーカー側からすると「とっととやって欲しい」。参考までに書いておくと、アメリカではカタログ通りの燃費が出ないとメーカーは訴えられてしまう。健全だと思う。


高度な技能を有するテストドライバーが、整備調整を極めた試験車両を操って高燃費を記録したからと言って実際に普通のドライバーが一般道で車を運転してもそんな燃費が出せるわけではない。カタログ燃費の6掛けと言われる実燃費ならその実燃費を記載した方が現実的だと思う。出せない数値を示されても意味がない。訳の分からない試験方法で燃費を出さずに実際に街中、山坂道、高速を何度か走ってみてその平均値をカタログに記載してくれた方がユーザーには参考になる。今のスーパーサイファGT1は14.8キロと燃費が記載されているが、実際には悪いと11キロ、良くても12キロ程度、レンタカーで借りた1リッターのヴィッツやマーチなども20キロ以上の燃費と言うが、実際は15、6キロと言うところだ。燃費の良い車と言うならあれこれ高度な技術を使わなくても余計な装備を外して車体を軽くした方が燃費が良くなるんじゃないか。普通の家庭で車を使うのに燃費が1キロ、2キロ良いの悪いの言ってみてもそれほど家計には響かないだろう。余計な装備を外して内装も簡略化した軽くて燃費が良くて安い車が良いか、燃費が若干悪くなっても豪華で高い車が良いのか、そういう選択があってもいいように思うが、・・。


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