関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを滋賀県の住民29人が求めた仮処分で、大津地裁(山本善彦裁判長)は9日、運転差し止めを命じる決定をした。原子力規制委員会の新規制基準に合格した原発、さらに運転中の原発に対し、運転停止を命じる仮処分決定が出されたのは初めて。
2基は昨年2月、規制委の審査に合格。関電は3号機を今年1月下旬、4号機を2月下旬に再稼働させた。4号機は機器トラブルで停止している。仮処分はただちに効力が生じるため、関電は運転中の3号機の停止を余儀なくされる。
決定に先立ち、関電は「(差し止めが認められれば)異議と執行停止を申し立てる」としているが、関電の異議が認められない限り、2基の継続的運転は困難な見通しとなった。
双方の意見を聴く審尋で、これまでに住民側は「関電が想定した基準地震動(想定される最大の揺れ)以上の地震が起きる可能性がある」と主張。一方、関電側は基準地震動を超える地震が起こることは考えられないと反論。仮に基準地震動を超える地震が発生しても、「耐震対策を講じており、原発が危険な状態に陥ることはない」としていた。
同原発をめぐっては、再稼働前の昨年4月、福井地裁で再稼働を認めない仮処分決定が出されたが、同12月に関電の異議が認められ、決定が取り消された。住民側は名古屋高裁金沢支部に抗告している。
この手の訴訟が全国で起されているが、どうなんだろうねえ。確かに原発が事故を起こせば福島第一原発のように大惨事になる。しかし、エネルギーの安定供給の問題もある。また、二酸化炭素排出と地球温暖化の問題もある。福島第一原発の時は津波で非常用電源装置があっけなく流失したのを見て、「原発ってこんなにちゃちなものなのか」と驚いた記憶がある。非常用電源など流失損壊しないよう万全の対策をしてさらに予備電源などのフェイルセーフを行なうべきと思ったが、・・。原発廃止、それも良いが、それだけに焦点を絞らずにエネルギーの安定供給をどうするのか、それもしっかりと考えるべきだろう。
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