最近、ホンダを除く各社はハイパワーのバイクをこぞって出している。カワサキのH2Rは300馬力以上、ヤマハのR1も200馬力、スズキは隼で197馬力、ホンダだけがスペックよりも基本性能重視でもっとも馬力のあるのが、CBR1000RRで国内仕様は123馬力、欧州仕様などは175馬力ほども出ているようだが、その他もゴールドウィングF6Cが117馬力、VFR1200が111馬力、CB1300は馬力自主規制が終了したので、101馬力、他の3社と比較するとかなりの開きがある。
ところでバイクの馬力ってどの程度必要なんだろうか。自動車評論家の三本氏は、「パワーは麻薬だ。あればあるほど欲しくなる」と言っていたし、また、「パワーを使って危険を回避することもあるのでパワーはあればあった方がいい」とも言っていた。当時は280馬力規制の最中だったが、・・・。今の車は衝突安全のためにボディがいろいろ補強されているし、装備も豪華になっているので車重は重いが、うちのサイファでもレッドゾーンの6千回転までは回したことはない。高速120キロでも4,500回転程度で間に合ってしまう。
車重は1100キロ、馬力は105馬力でこんなものだから車重が四分の一程度のバイクであれば20から30馬力で十分と言うことになる。ただ、バイクは背が高く空気抵抗も車よりもずっと大きいだろうからもう少し馬力が必要かもしれない。そんなわけで公道を普通に走るなら50から60馬力程度だろうか。
レースなどに使うバイクは別にして、普通に公道で走るバイクであれば馬力よりのトルクが大きい方が使い易いと思う。ただ、最大トルクと最大馬力を上手く合わせるのは難しいようだし、ギア比の問題などもあるだろうから、そうしたエンジンを作るとボアよりもストロークが大きく低回転ということでディーゼルエンジンのようになってしまう。タンデムで荷物をたくさん積んで重くてもぐんぐん出るが、速度が乗らない。そんなバイク、誰も買わないだろうなあ。バイク宅急便なら買うかもしれないが、・・。
まあ、バイクが勝手にパワーを出すわけではないし、パワーを出すのは乗り手なのだから乗り手が節度を持って運転すれば、200馬力が300馬力だろうが、1千馬力だろうが、それでいいことで機械がどうのこうのということではないのだが、・・・。
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