朝鮮中央通信は10日、金正恩(キムジョンウン)第1書記の発言として、北朝鮮が水爆の保有国になったことを示唆した。事実とすれば、北朝鮮の核能力が大幅に飛躍したことになる。しかし専門家は、北朝鮮の核開発技術がそれほど進歩しているはずはないとして、この主張に疑問を投げかけている。
朝鮮中央通信によると、金第1書記は兵器産業の現場を視察した際に、北朝鮮は「国家の主権と尊厳を守るため、原爆と水爆を自力で爆発させられる強大な核保有国」になったと発言した。
各国の専門家の間では、北朝鮮が水爆の開発を進めているらしいとの観測が数年前から浮上していたが、まだ製造できる能力はないと見られていた。水爆は原爆の数百倍の威力をもつ。
英国王立国際問題研究所のジョン・ニルソンライト氏によると、北朝鮮が水爆を保有していると主張したのは今回が初めてと思われる。しかしその主張を裏付けるような説得力のある証拠はほとんどないと同氏は指摘した。
今回の発言の意図について同氏は、北朝鮮の立場と自らの政治的権威を固めるために注目を集め、他国との交渉で優位に立とうとする狙いがあると分析する。
北朝鮮は2003年に核兵器の保有を宣言、06年と09年、13年に核実験を行った。今年5月には核兵器の小型化に成功したと発表。それが事実ならミサイルに核兵器を搭載することが可能だが、米国家安全保障会議(NSC)の広報は、北朝鮮にそのような能力があるとは思えないと語った。
水爆の開発は原爆とは違って高度な技術が必要と言う。また小型化は極めて難しく大型のロケットあるいは戦略爆撃機など運搬手段が限られるので兵器と言うよりは国家の威信の象徴と言う位置づけと言う。破壊力が強大と言うのもミサイルなどの誘導精度が低かった時代であれば強大な破壊力で目標を完全に破壊すると言うのも一理あるが、今ではピンポイントの精密誘導が可能なので強大な破壊力は却ってマイナスになる。世界初の水爆は67トンもあったと言う。北朝鮮が水爆を保有していると言うのはかなり疑わしいだろう。しかし、原爆は保有しているのだろうから脅威には違いないが、・・。水爆などという言葉自体今では死語と思っていたが、・・。
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