維新の党の松野頼久代表と、維新の解党を求めていた大阪系の馬場伸幸衆院議員らが8日、国会内で維新の解党に合意する文書に署名した。文書に解党の時期は明記せず、野党再編の実現までの間は松野氏側が「維新」の党名を使うことを確認した。

 
対立激化に伴い凍結している政党交付金などの残高約15億円(12月交付見通し分を含む)は、5月の「大阪都構想」の住民投票に要した費用など必要経費を除いた残額を国庫に返納する。松野氏側は大阪系が管理する党の通帳などの返還を求めて提訴していたが、合意を受けて取り下げる。

 
51人の勢力だった維新は、松野氏側が26人(衆院21人、参院5人)、大阪系が設立した「おおさか維新の会」が19人(衆院13人、参院6人)、無所属が6人(いずれも衆院)となる。9日に会派変更を届け出る予定だ。

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3カ月以上に及んだ維新の党の分裂騒動は8日、松野頼久代表側と大阪系の間で同党の「円満解散」を確認し、収束に向け一定のめどがついた。解散(解党)は大阪系が強く求め、拒んでいた松野氏側が譲歩した格好だ。党存続の道が断たれた松野氏らは民主党も解党した上での新党結成を目指して再出発を図るが、実現の担保はなく「捨て身」作戦になりそうだ。

 「大阪の皆さんと円満に別々の道を歩く合意ができて大変うれしい」

 松野氏は合意後、記者団にこう語り、「円満解散」を演出してみせた。訴訟まで発展した泥仕合に終止符を打っただけに、松野氏の表情は民主党を巻き込んだ野党再編に向けて集中できることへの喜びに満ちているようだった。

 
ただ、相変わらず前途は多難だ。維新所属の全国会議員が民主党と合流するには、比例代表選出議員の移動を原則禁じた国会法の規定で、両党が解党した上での「新設合併」による新党結成しか選択肢がない。民主党は8日の常任幹事会で、維新と7日に合意した統一会派結成を異論なく了承したが、解党には二の足を踏む声が根強い。

 
維新幹部は「維新が退路を断ったことで『一緒になるために民主党も解党してほしい』と訴えることはできる」と民主党の“英断”に期待するが、あくまで維新側の願望でしかない。

 
松野氏は足元に懸念材料も抱える。解党合意直前の執行役員会では民主党との統一会派について「その後の展開が見えない」との意見が噴出。両党の解党による新設合併の担保もとらないまま統一会派に踏み出すことへ不安が出た格好だ。

 
松野氏側の野党再編の道筋が不透明なため、合意文書には解党の具体的な時期やあり方を明記しなかった点も今後、新たな混乱を生む余地を残した。

 
松野氏側は来年夏の参院選までの野党再編を目指しており、順調にいけば参院選前に解党する段取りだ。ただ、野党再編が遅れれば参院選で「維新の党」と「おおさか維新の会」という「2つの維新」が競合する可能性があり、「比例票の案分」が現実味を増す。

 
大阪系の馬場伸幸衆院議員は8日の記者会見で、解党時期について「松野グループがいつ決断されるかだ」と牽制(けんせい)。維新の今井雅人幹事長も記者会見で解党の時期を明言せず、あいまいな“決着”となった。


維新という政党は橋下氏のキャラクターで成り立っていた政党だからそのご本尊がいなくなって泥舟民主逃出し組が維新を名乗ってもどうにもこうにも求心力はないだろう。維新居残り残党としては何としても逃げ出した泥舟に戻って看板を架け替えないと選挙で勝ち抜けなくなってしまうので野党再編、新党結成には自身の浮沈がかかった重大事だろう。しかし、そんな議員にはとっとと落選してもらった方が良い。まあ政治家と言うのは自分の選挙第一、国家国民二の次三の次が多いこと、・・・。


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