日々、気温が低くなってきてバイクには辛い季節だが、教習所には毎日熱心に二輪教習に通う教習生がまだまだ多い。クランクで速度を失ってこけたり、一本橋でバランスを崩してこけたり、スラロームでパイロンを引っ掛けてこけたり、みなさん、なかなか苦労している。
四輪は仕事で必要だとか、親に勧められたとか、興味がないのに、「免許くらい取った方が良い」と言われて取りに来る生徒が多いが、二輪は基本的にバイクが好きで来ている人ばかりだ。40代、50代など年配の人も多い。
普通二輪の教習に来ている人達と話をすると、ほとんどの人が、「バイクに乗ってみようと思って、でも、250か400で十分ですね」と言う。そこで、「最初は400で十分と思うでしょうけど、大型バイクは世界が違いますよ。特にリッター超のバイクは全く別世界です。
400で高速を100キロで巡航するとエンジン回転は6000から7000回転ほどになるでしょう。そうすると電動マッサージ機に座っているようです。でもリッター超のバイクなら3000回転ほどで100キロ巡航が出来ます。長距離を走ると疲労が全く違います。750が最高だった頃なら400も大きい方でしたが、今はリッター超のマシンが、ありふれているのでロングツーリングに行くと400では肩身が狭いですよ。やはり大型でないと、・・・。」と言う。
そうすると、「中型に少し乗ってから考えます」と言う。そこで、「どうせ取るなら続けて取った方が楽ですよ。変な乗り癖がつくとまた教習に慣れるのが大変ですよ」と言う。これで大体6,7割の教習生は、特に中高年は、大型教習を受ける決心をするようだ。
普通二輪を取ると、「もう教習が受けられますか」などと勢いこんで聞いてくる。「申し込みは出来るけど教習は免許を書き変えてからになります」と言うと、大方の人は、その週のうちに免許の書き換えを済ましてきて教習を受け始めている。
「いや、本当に大型は400とは全く違いますね。パワーも重量も桁違いです。驚きました。」などと感心している。確かにCB750はCB400よりもかなり重いが、NC750はCB400とさほど変わらないだろう。でも僕も最初にCB750に乗った時はやはり重くてCB400のように軽快に動かないことに戸惑ったように思う。
そんなこんなでこれまでに20人近い教習生を大型二輪の世界に引き込んでやった。特に中高年は、引っ張っていても先行き時間がなくなってしまうと言う思いがあるようだ。免許を取る前にバイクを買い込んでしまう人もいれば当分はレンタルバイクでと言う人もいる。
卒業式では、「速度は控えること、バイクの運動性能は低いのでコーナリングは十分減速すること、四輪の間を縫って走らないこと、プロテクターを装着すること」をお願いしている。大型二輪免許を取得して卒業して行く人にはそれぞれ思い思いのバイクライフがあるようだが、安全で楽しいバイクライフを送って欲しいと思う。
バイクは、「速度は控えること、バイクの運動性能は低いのでコーナリングは十分減速すること、四輪の間を縫って走らないこと、プロテクターを装着すること」、この4点を守れば決して危ない乗り物ではないと思う。
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