「テロを起こすような人には見えなかった」--。パリ同時多発テロを受け、18日未明に治安当局が急襲したパリ近郊サンドニのアパートの男性住人は19日、テロの首謀者とされる過激派組織「イスラム国」(IS)メンバー、アブデルハミド・アバウド容疑者(27)のいとことみられ、現場で自爆した女、アスナ・アイトブラセン容疑者(26)について毎日新聞の取材にこう答えた。住人は、「普通の女性」を装い階下で暮らしていた「テロリスト」の存在に驚きを隠さなかった。
アパート5階に住むトラオレ・タギャラさんは急襲作戦の前日、初めて階下に住む女と顔を合わせた。「こんにちは」。外出先から帰り、階段を上る時、4階の部屋の前に女がいた。互いにあいさつを交わしたが、おかしな様子は一切感じなかった。
「きれいな20歳くらいの人だった。ジーンズ姿で(女性イスラム教徒のように)スカーフをかぶることもなく、ごく普通の女性に見えた」と話す。いつ入居したのかはわからない。大家族で入居する人が多いため人の出入りも頻繁で、見知らぬ顔がいても不思議には思わなかった。
18日未明、「ドカーンという爆発音で目が覚めた」。特殊部隊がアパートに突入したのは午前4時半前。ベッドで寝ていたタギャラさんがドアを開け、階段を見下ろすと、黒いヘルメット姿の特殊部隊隊員たちが銃を構え、階段を駆け上がってきた。「今すぐ建物から出ろ」と隊員に怒鳴られ、裸足にパジャマ姿のままアパートの外に駆け出した。その後、避難先の知人の家でテレビを見ていて、階下に住む女が「テロリスト」だったことを知った。
急襲作戦でアパートは壁が崩れるなどめちゃめちゃの状態。住人はいつ戻れるのかも分からない。慌ただしく警察官が出入りする自宅を見つめながら、タギャラさんは「将来のある若い女性が過激思想に染まり、多くの人を巻き添えにした現実に胸が痛む」とつぶやいた。
フランスのパリで起きた同時多発テロの首謀者とみられているアバウッド容疑者(27)が、18日に治安当局と武装グループの間で起きた銃撃戦の際に死亡していたことがわかった。
一方、アバウッド容疑者の出身地であるベルギーのブリュッセルでは死亡情報に「信じられない」との声が聞かれた。
アバウッド容疑者を知る人「(Q.アバウッド容疑者が死亡したようですが?)私にはよくわからない。礼儀よく話上手。近所との関係もよかった」
アバウッド容疑者を知る人たちからは、「死亡を証明する写真も出ていない。信じられない」などという声が上がった。
一方、AFP通信などによると、ベルギーの検察当局は19日、首都ブリュッセルの9か所で家宅捜索を行い、9人を拘束した。そのうちの7人は、13日、パリ郊外のスタジアム付近で自爆した容疑者の関係者だという。
思想犯と言うのは一般犯罪と違って氏素性のいいのが多い。本人自身も悪いことをしていると言う意識は全くない。自分がやっていることは神の意志に従ったことだと盲信している。普段の生活も特に変わったところはないし、見るからにテロテロした人物などいない。取り締まる側としては、それが何より困ることだろう。でも良く見ていると出入りする人や普段の素振りに一般人とは違う特徴が出るが、それはその道の専門家の世界の話ではある。しかしテロは困ったものだ。
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