菅義偉官房長官は5日午前の記者会見で、米中間の緊張が続く南シナ海での海上自衛隊の活動について、「我が国の安全保障に与える影響を注視し、今後、十分に検討していくべき課題だ」と述べ、将来的に警戒監視活動などに参加する可能性を示唆した。一方で菅氏は「今、米海軍が行っている作戦に自衛隊が参加する予定はない」と強調した。
米海軍は現在、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島で、イージス駆逐艦が中国が埋め立てた人工島から12カイリ(約22キロ)の海域内を航行する「航行の自由」作戦を実施している。菅氏は会見で、「南シナ海の公海での航行や上空の飛行の自由には国際法上の一般原則の確保が極めて大事だ」と語り、米国の作戦への支持を改めて表明した。
南沙諸島問題には今後何らかの形で米国と連携して対応していかざるを得ないだろう。海自の護衛艦が中国が領海と主張する海域に進入することはないだろうが、外周での警戒や南シナ海でのパトロール活動など米日豪の参加国が中心になって行なわれるのだろう。日本には関係ないと言った自民党議員さんもいたが、領有権問題は関係ないが、中東と日本を結ぶ航路としては大いに関係がある。南シナ海を押さえられると日本はインドネシア、フィリピンの東側を迂回して物資を運ばないといけない。南シナ海の状況如何によっては尖閣諸島でも中国の動向が活発化するかもしれない。米中の覇権だけでなく周辺国も難しい舵取りを迫られるだろう。
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