(VW)のスキャンダルに見舞われている自動車産業に、また新たな打撃が加わった。中東の過激派組織「イスラム国(IS)」が数百台ものトヨタ製四輪駆動車を使用していることについて、米政府がトヨタに対し、ISがどういう経路で車を入手しているのか説明するよう求めている。
ISが公開している宣伝ビデオに決まって登場するのはトヨタのピックアップトラック「ハイラックス」と多目的スポーツ車(SUV)「ランドクルーザー」であると、複数のメディアが6日夜から7日朝にかけて報じた。
米ABCテレビによると、元米国連大使のマーク・ウォレス氏は「残念なことに、トヨタのランドクルーザーとハイラックスは事実上、ISブランドのひとつになっている」と話した。
ウォレス氏は現在、テロリスト集団の金融ネットワークを暴くことを狙った「過激派対策プロジェクト」の責任者を務めている。同氏は「トヨタが意図的にそこから利益を得ようとしているとは思わないが、彼らは警告を受けたのだから、もっと何か手を打つべきだ」と述べた。
ISが使用している車両に関する疑念は何年も取りざたされていた。ISがトヨタの中古車を再利用しているほか、数百台もの新車を手に入れているからだ。ISが隊列を組んで行進する最近の映像に映っている車両の3分の2余りがトヨタのエンブレムのついた白い車両だ。残りは三菱自動車やいすゞ自動車、韓国の現代自動車などだ。
短文投稿サイト「ツイッター」には、こうした状況をネタにしたジョークが投稿されている。米独立系で保守的な報道機関ザ・ブレイズが今年制作したパロディー広告も再び登場している。その広告のうたい文句は「Toyota ISIS: We’re good for jihad!(トヨタ・アイシス:ジハードにふさわしい車だ!)」。
もっとも、トヨタの「アイシス」が「ISiS」と表記されることについて、単なる偶然の一致だとする投稿もある。
トヨタは米テロ対策当局の調査に「協力している」とし、戦闘やテロ行為に利用する可能性のある相手には車両を販売しない方針であると述べた。報道によると、トヨタはISがどういう経路で同社のピックアップトラックやSUVを入手しているのかは不明であり、一度購入された車両が中間業者によって再販されたり、または盗難に遭ったりした場合にはそれを追跡するのは不可能だとしている。
これはもう八つ当たり的な因縁だろう。どうしてって、「玉数が多くて性能がいい」ということだろう。民用で販売後の追跡は困難だろうから、「どうしてだ」と言われてもトヨタも困るだろう。以前にもアフリカなどで武装組織がトヨタ製トラックを使用していると言う話が出たが、世界中に販売しているトラックがどうしてテロ組織の手に渡るのか、それをメーカーに聞かれても困るだろう。それから「ISiS」というミニバンはISISができるずっと前に販売された車だから向こうが真似たんだろう。
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