民主党は7日の衆院予算委員会で、安倍晋三首相が6日の広島市の平和記念式典で非核三原則に触れなかったことと安全保障関連法案を関連づけ、政府批判を展開した。「安倍政権は従来の核政策を転換させようとしている」と印象づけたかったようだが、非現実的な追及が目立ち、責任政党とはほど遠い野党第一党の本質が浮き彫りになった。

 
「国是ではないか。被爆者の方々が失望している」

 
民主党の山井和則氏は予算委で、非核三原則の堅持に言及しなかった首相をこう強く批判した。首相は「国是だから政府として不動の考えだ。(非核三原則を)前提として核兵器のない世界を作るために何をするか述べている」と答え、他意はなかったと説明。その上で9日に長崎市で行われる式典のあいさつでは言及する考えを示した。

 
すると山井氏は、中谷元(げん)防衛相が、米軍の核弾頭付きミサイルを自衛隊が運ぶ事態は政策的に「あり得ない」としつつも、「法文上は可能だ」と答弁したことも問題視。首相は「政策的にあり得ないから机上の空論だ。あり得るかのごとく印象を与えようとするのは真摯(しんし)な議論とはいえない」と反論した。

 
そもそも核兵器の運搬を他国に委ねる事態は、およそ考えにくい。首相は「米国が日本に『核弾頭を運んでくれ』ということは120%あり得ない。運ぶ能力も持っていない」と重ねて否定したが、山井氏は聞く耳を持たなかった。

 
民主党は山井氏含め、この日質問に立った4人全員が「核」に言及。岡田克也代表も記者会見で「核弾頭の自衛隊輸送は論理的にはあり得る。机上の空論と片付けるのは間違いだ」と首相を批判した。広島と長崎の悲劇がクローズアップされる時期に党を挙げて安倍政権の危うさを印象づける思惑があったとみられる。

 
ただ、現行の周辺事態法なども法文上は核運搬を禁じていない。岡田氏らの理屈に従えば、民主党政権下でも核運搬は可能だったことになるが、それを禁止する措置をとらなかった。

 
そんな過去を無視し、山井氏は「核兵器を自衛隊が輸送できるようにする危険な法律を成立させることはできない」と、安保関連法案により初めて核運搬が可能になるとの誤った追及を続けた。お手上げの様子の首相は、こう答弁するしかなかった。


まあ、自分たちに利があると思えば、駄々っ子のようなものだから民主党もこのレベルだろうが、運搬するなら戦術核兵器で戦略核兵器を異動、運搬することはありえないだろうが、戦術核兵器自体が兵器としての価値を失っているのでこれらをあっちこっちに移動・運搬することはあり得ない。大体米軍だって大した輸送能力を持ち合わせていない自衛隊にそんなことを頼むこと自体非現実的で運搬するなら自分たちの輸送手段の方がはるかに合理的で手っ取り早い。知恵のない駄々っ子のようなムード戦法は野党第一党として見苦しい。


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